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2017/04/19 知っておいて損はしない創業融資制度のしくみ【制度融資編】

制度融資とは、「信用保証協会」という公的機関が保証人になって、民間の金融機関から融資を受ける制度のことです。会社を創立して間もない場合、銀行はなかなか融資をしてくれません。信用保証協会に保証を依頼し保証料を支払うことで、万一会社が返済できなくなったときに、信用保証協会が銀行に残債を返済することになります。

古殿
古殿
この記事では、「制度融資による創業融資制度」について詳しくご説明したいと思います。

 

1.制度融資とは

制度融資とは「信用保証協会」という公的機関が保証人になって民間の金融機関から融資を受ける制度のことです。

<参考>一般社団法人 全国信用保証協会連合会

 

2.信用保証協会とは

信用保証協会は、信用保証協会法に基づき、中小企業・小規模事業者の金融円滑化のために設立された公的機関です。内閣総理大臣・経済産業大臣・都道府県知事等が監督しています。都道府県ごとに1つと4市(横浜市、川崎市、名古屋市、岐阜市)にあり、各地域に密着した業務を行っています。

会社を創立して間もない場合、銀行はなかなか融資をしてくれません。このようなときに、信用保証協会に保証を依頼し保証料を支払うことで、万一会社が返済できなくなったときに、信用保証協会が銀行に残債を返済することになります。銀行からするとリスクを少なく融資をすることができます。

 

3.都道府県や市区町村がバックアップ

制度融資は信用保証協会の保証に加えて、都道府県や市区町村が地域の開業率を高めるために創業の支援をしています。基本的に、事業所がある場所の信用保証協会に保証の申込みをすることになります。

具定的には、以下のようなバックアップがあります。

  • 金利が他の金融機関と比べて低い
  • 金利や保証料の一部を負担してくれる
  • あっせん状を交付してくれる

 

4.創業時に利用できる制度融資

創業融資の内容は、その地域の自治体によって異なります。今回は東京都と渋谷区を例にご紹介させていただきます。その他の地域に関しては、各自治体のホームページ等で具体的な内容をご確認いただくか弊社にご相談いただければと思います。

 

<東京都>創業融資

東京都と信用保証協会と金融機関の三者協調のうえに成り立っている公的融資制度です。

◆融資を受けるための要件

次のいずれかの要件に該当する方

①事業を営んでいない個人で、創業しようとする具体的な計画を有するもの

②創業した日から5年未満である中小企業または組合

③分社化しようとする中小企業または分社化により設立された日から5年未満の中小企業

 

◆融資限度額

2,500万円(①は自己資金に 1,000 万円を加えた額の範囲内)

 

◆返済期間

設備資金:10年<うち据置期間1年以内>

運転資金:7年<うち据置期間1年以内>

 

◆利率

<責任共有制度の対象となる場合>

固定金利又は変動金利か選ぶことができます。

3 年以内      1.9%以内

3 年超 5 年以内  2.1%以内

5 年超 7 年以内  2.3%以内

7 年超           2.5%以内

変動金利 「短プラ+0.7%」以内

 

<責任共有制度の対象とならない場合>

固定金利又は変動金利か選ぶことができます。

3 年以内      1.7%以内

3 年超 5 年以内  1.9%以内

5 年超 7 年以内  2.1%以内

7 年超           2.3%以内

変動金利 「短プラ+0.5%」以内

(平成29年4月1日現在)

 

<責任共有制度とは>

貸倒れとなった場合には、信用保証協会が代位弁済するのは、融資額の80%です。金融機関も20%部分負担するので、信用保証協会とリスクを共有しています。これを「責任共有制度」と言われています。しかし、創業融資は例外で、信用保証協会が貸し倒れリスクを100%保証します。

保証人

信用保証料補助

【中小企業者の場合】
<連帯保証人>
法人:原則として代表者

個人:原則不要
<物的担保>
原則不要

【組合の場合】
<連帯保証人>
原則として代表理事
<物的担保>
原則不要

全事業者に対し、信用保証料の 2 分の 1

 

<東京都>創業支援特例

◆融資を受けるための要件

上記「創業融資」をご利用いただける方で、次のいずれかを満たす方

①産業競争力強化法第2条第23項第1号に規定する認定特定創業支援事業により支援を受け、区市町 村長の証明を受けていること。

商工会議所・商工会、公益財団法人東京都中小企業振興公社又は保証協会より認定特定創業支援事 業に準ずる支援※を受け、その証明を受けていること。

※直近1年以内に4回以上、1か月以上の継続的な期間実施される創業支援であって、経営、財務、人材育成、販路開拓の全ての知識が身につくものをいう。

 

◆利率

上記の金利から 0.4%優遇

⇒都と金融機関それぞれ審査があるので、日本政策金融公庫に比較すると半月から1ヶ月程度、融資まで時間がかかります。審査期間は、1~2ヶ月程度みておきましょう。

 

<渋谷区>創業支援資金

渋谷区内の中小企業者が事業資金を必要とする場合、低利で融資が受けられるように金融機関にあっせんする制度です。経営相談員の融資相談を受ける必要があります。

◆融資を受けるための要件

次に該当する個別企業(法人・個人)ただし、特定非営利活動法人は対象になりません。

事業を営んでいない個人で、「事業に必要な知識・経験」もしくは「法律に基づく資格」を有し、自己資金 および具体的な事業計画があり、個人または法人で区内に創業予定もしくは創業後1年未満である。

⇒1年以内に区外で創業後、区内に移転した場合は対象外

 

◆融資限度額

1,500万円以内(ただし必要額の2分の1相当額)
営業に供する自家用自動車は400万円まで

(原則として建設業・運輸業の事業用車両を除く)

 

◆返済期間

7年以内(据置1年を含む)

 

◆利率

年1.7%(利用者負担0.4%、区負担1.3%)

(平成29年2月14日更新情報による)

 

◆信用保証料補助

代表者が区内在住の場合、またはファッション・デザイン、ITなどの分野で特別に認められた場合は、区が信用保証料を30万円まで補助

 

⇒金利や保証料は区が負担してくれますが、借入上限額が低く、経営相談員への相談を必要なので、融資まで時間がかかります。審査期間は、2~3ヶ月みておきましょう。

 

創業融資制度には、大きくわけて二つの制度がありました。

前回のコラムでご紹介した日本政策金融公庫の融資制度と、今回ご紹介した保証協会と自治体のバックアップによる制度融資。

制度としては、日本政策金融公庫の創業融資の方が無保証なのでおすすめですが、断られる可能性もありますので、制度融資も同時に申し込まれるようアドバイスさせていただくこともあります。

 

東京・大阪経理代行では創業融資はもちろん、融資を意識した決算書作成のための経理と質の高い経営計画書作成に対応しております。

古殿
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