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2019/07/10 創業融資とは?どんな種類かあるのかから審査通過のためのポイントまで

新規事業を計画している人の中には、創業融資を検討している人も多いはず。しかし、創業融資はどこで借りれば良いのか、審査に通る方法を知っていますか?

今回は、日本政策金融公庫の新創業融資制度を中心に、創業融資について解説します。審査を通りやすくする方法もご紹介するので、ぜひ最後までお読みください。

 

 

1.≪創業融資とは≫

創業融資とは事業を創業・起業・独立・開業するときに融資を受けることです。まずは、創業融資の仕組みや種類について見ていきましょう。

 

(1)起業・開業時にお金を借りられる融資制度

新規事業を創業する時には、当然ですがお金が必要になります。自己資金のみで創業資金をまかなえればいいですが、そうはいかない場合も多いでしょう。

そういった場合に、以下のような場所からお金を借りることを創業融資と呼びます。

 

・親兄弟、親族、親戚等

・日本政策金融公庫

・自治体の制度融資

・民間金融機関

・ノンバンク等

 

(2)創業融資には2種類

上記のうち、利用する人が多いのが以下の2種類です。

 

・日本政策金融公庫

・自治体の制度融資

 

実は、その他の方法はあまり現実的ではありません。創業融資は実質的にはこの2つと思っていていいでしょう。

 

  • 日本政策金融公庫の新創業融資制度

日本政策金融公庫は政府が100%出資している政策金融機関で、創業時には「新創業融資制度」という制度を利用して創業融資を受けられます。無担保・無保証人で利用することができるため、利用する人が非常に多い制度です。

 

  • 自治体と信用保証協会・金融機関による制度融資

日本政策金融公庫の他に、各自治体の制度融資を利用する方法もあります。自治体の制度融資は、各自治体が信用保証協会・金融機関と連携し、融資を斡旋する仕組みを取っています。

自治体の融資制度は利子補給や信用保証料が厚い反面、財源に限りがあるため借入額が少なくなる傾向があります。また、日本政策金融公庫より融資実行に時間がかかることが多く、その点もデメリットと言えます。

必ず利用しなければいけないという決まりはありませんが、全体的には日本政策金融公庫の方がメリットは大きいです。

 

2.≪日本政策金融公庫の新創業融資制度とは≫

それでは、日本政策金融公庫の新創業融資制度について詳しく解説していきます。

 

(1)圧倒的な低金利

日本政策金融公庫の新創業融資は、一般的な銀行に比べて圧倒的に低金利です。

例えば、同じ100万円の融資を受けた場合、金利は以下の通り。

 

日本政策金融公庫:年 2.0%

民間の金融機関:年 10.0%前後(銀行・条件による)

 

特に、300万円以下の小口融資なら、より金利の差が大きくなります。

 

(2)融資限度額は3,000万円

日本政策金融公庫の新創業融資の融資限度額は3,000万円です。先にもお伝えしましたが、自治体の融資制度は財源に限りがあるため、日本政策金融公庫よりも少額の融資になりやすいです。

創業時の資金は、今後の利益を生み出すための大事な元手となります。少額の融資しか受けられないと、事業がなかなか軌道に乗らなかった時などは運転資金が苦しくなります。余裕を持って事業を運営していくためにも、日本政策金融公庫で十分な創業融資を受けるのがおすすめです。

 

(3)担保および保証人は原則不要(無担保・無保証)

前の項目でも触れましたが、日本政策金融公庫の新創業融資は無担保・無保証で借りられます。元手がない人や保証人を用意できない人も借り入れが可能なので、誰でも事業を起こすことができますね。

 

(4)審査期間の目安は3週間~1ヵ月

日本政策金融公庫の新創業融資の審査は3週間〜1ヶ月かかります。一般の消費者金融は数日、民間の金融機関なら1週間程度で融資が実行されるのに比べると、これは少し遅めです。

そのため、日本政策金融公庫は「すぐにお金が必要」というシチュエーションには対応できません。「この日を創業日にしたい」というこだわりがある方も、早めに申請を行なっておきましょう。

 

(5)新創業融資制度と新規開業資金との違い

日本政策金融公庫には、「新創業融資制度」と「新規開業資金」という名前の似た2つの制度があります。

 

これらの違いは、

・利用できる人

・貸付限度額

・担保・保証人の有無

の3点。

似ているようで違う2つの制度について、解説していきます。

 

  • 利用できる人が違う

まず、「新創業融資制度」と「新規開業資金」は利用できる人が違います。

 

・新創業融資制度:新たに事業を始める方、または事業開始後で税務申告を2期終えていない方

・新規開業資金:新たに事業を始める方、または事業開始後おおむね7年以内の方

 

事業を始めてから「新創業融資制度」「新規開業資金」で融資を申し込む場合、事業開始からの期間に違いがあります。「新創業融資制度」は、税務申告2期以内、つまりおおむね2年以内しか利用できない制度なのです。

 

  • 貸付限度額の違い

「新創業融資制度」と「新規開業資金」の貸付限度額は、それぞれ以下の通り。

・新創業融資制度:3,000万円(うち運転資金1,500万円)

・新規開業資金:7,200万円(うち運転資金4.800万円)

 

「新規開業資金」の方が、「新創業融資制度」より2倍以上も大きな融資を受けられるのです。

 

  • 新規開業資金は担保または保証人が必要

「新創業融資制度」は無担保・無保証で借りられますが、「新規開業資金」は担保または保証人が必要です。これはとても大きな違いですね。

万が一事業が失敗してお金が返せなくなっても、「新創業融資制度」は無担保・無保証なので返済する必要がありません。対して、「新規開業資金」は担保・保証人が必要で、事業が失敗したとしても返済の義務があります。

 

ただし、返済の義務がない「新創業融資制度」は、その分融資審査が厳しいです。要項では「創業資金総額の10分の1以上の自己資金が必要」という条件がついていますが、自己資金はより多い方が審査に通りやすくなります。

 

3.≪制度融資≫

次に、自治体による制度融資について見ていきましょう。日本政策金融公庫より金利が低い場合も多く、こちらの制度を利用することもできます。

 

(1)融資概要は自治体によって異なる

自治体の融資制度は、各自治体によって異なります。現在実施されている自治体の制度融資の例を見てみましょう。

 

東京都「創業融資制度」

・融資対象:1ヶ月以内に個人、または2ヶ月以内に法人設立をして、 都内で新たに開業することを計画している人

・融資限度額:3,500万円

・融資利率:年 2.0〜2.5%

・担保・保証人:原則として個人は不要、法人は代表者が連帯保証人

 

大阪府「開業サポート資金」

・融資対象:事業を開始する、または、事業開始後5年未満の人

・融資限度額:3,500万円(事業開始時期と自己資金額に応じて変動)

・融資利率:年 1.4%

・担保・保証人:原則として個人は不要、法人は代表者が連帯保証人

 

この他にも、各自治体が制度融資を行なっています。起業する地域の制度を調べてみてください。

 

(2)審査期間は2ヶ月かかることも

日本政策金融公庫は審査に時間がかかるとお伝えしましたが、自治体の融資制度はさらに時間がかかります。場合によっては、融資実行までに2ヶ月ほどかかることも。

日本政策金融公庫以上に、自治体の融資制度は緊急の融資には対応できないのです。

 

4.≪創業融資の審査通過のポイント≫

最後に、創業融資の審査を通過しやすくするポイントをご紹介します。

 

・十分に自己資金がある

・滞納がなく信用が高い

・起業経験・業界経験がある

・優れた事業計画書

 

これらの条件が揃っていると、審査を通過しやすくなります。

 

(1)自己資金なしはNG

日本政策金融公庫の新創業融資制度は、申請要項に「創業資金総額の10分の1以上の自己資金が必要」という条件があります。以前は「創業資金総額の3分の1以上」という条件でしたが、近年緩和されて10分の1になりました。

しかし、審査を通りやすくするには、自己資金の割合が高いに越したことはありません。自己資金が用意できている人は、計画性があり、余剰資金の確保ができているということなので、貸付をしても返済してくれるだろうという判断基準になるのです。

無担保・無保証だからこそ、自己資金をしっかり用意しておく必要があります。

 

(2)過去に滞納がないこと

クレジットカードや水道光熱費、携帯料金など、過去に滞納したことがある人は融資審査に落ちやすいです。これは、過去に滞納している人は今後も滞納する可能性があると思われてしまうため。

また、既にある借金を返すための「借り換え」と判断されてしまうこともあります。スムーズに融資を受けて事業を始めたいなら、過去の行いも重要になってくるのです。

 

(3)起業経験や業界経験の有無

過去に起業の経験があったり、業界経験のある事業を起業したりした場合、審査に通りやすいです。これは、まったくの初心者に比べると、経験がある人の方が事業が成功する確率が高いため。起業したい業界があるなら、同業界で数年経験を積んでみるのも一つの方法です。

 

(4)事業計画(創業計画)をまとめる

融資審査は、事業計画書の内容に左右されます。優れた事業計画書があれば、利益を出していく仕組みをロジカルに説明でき「きちんと返済できる人」と判断されやすくなるのです。

具体的な数字を用いて、実現可能な事業の展開をまとめてみましょう。

 

5.≪まとめ≫

創業融資は多くの起業家が利用するごく一般的な制度です。無担保・無保証・低金利で借りられるので、新規事業立ち上げの大きな助けになります。

ただし、良い条件で借りられる分、創業融資の審査は厳しいです。きちんと計画を練って、希望額の融資が降りるように準備できるといいですね。

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2019/04/23 書き方一つで会社の未来を左右する?事業計画書とは

事業資金を調達するための鍵ともなる、事業計画書。初めて起業する方の中には、事業計画書のテンプレートを用意してみたものの、書き方がわからないという人もおられるかと思います。

今回は、そんな事業計画書の具体的な書き方を解説していきます。テンプレートの項目ごとに例をあげて解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

  1. ≪事業計画書の目的とは?何に必要?≫

簡単に言うと、事業計画書とはこれから始める事業計画について簡潔にまとめたものです。詳しい項目の例についてはあとで解説しますが、事業の実現可能性や採算性・安全性・成長性などについて、客観的にまとめて記入します。

 

事業計画書を作る目的は、まずは事業内容をより具体的にし、より安全性の高い経営を可能にすることです。良い会社経営とは、短期で爆発的な利益を得るのではなく、長期に渡って着実に成長していくことです。

事業計画書の作成を通じてこれから始めようとしている事業の将来性や継続性を客観的に分析することで、それまでは見えなかった欠点が洗い出されることがあります。そういった欠点を補い、再度事業計画を練り直すことで、より長く安全な経営ができるようになるのです。

 

また、銀行や支援者に融資を頼むときにも、事業計画書は重要な役割を果たします。事業計画書が曖昧で成功するかどうかわからないと、どんな銀行や投資家も融資してくれません。

より細かに分析され、安全性が高いと感じさせる事業計画書があれば、融資も通りやすくなります。スムーズに事業を開始し継続していくために、事業計画書を作成するのです。

 

  1. ≪事業計画書に記入する項目リスト≫

事業計画書に記入する項目の代表例は、以下の通りです。項目ごとの詳しい内容や、なぜ必要なのかは、後の「事業計画書の書き方・例」で解説します。

 

  • 会社概要・事業概要
  • 創業者のプロフィール・創業メンバー
  • ビジョン・理念・目的
  • 自社の強み・特徴
  • 市場環境・競合について
  • 販売・マーケティング戦略
  • 売上予想
  • 損益計算書予想
  • リスクとその対処法
  • 開業資金

 

これらはあくまでも例なので、全てを盛り込む必要はありませんし、自分の事業に必要であれば他の項目を追加しても構いません。決まったフォーマットはないので、より効果的に事業をプレゼンできる項目を選びましょう。

また、ダウンロードした既存のテンプレートを使う場合は、テンプレートによっても記載項目が異なります。

 

  1. ≪事業計画書の作成におすすめのテンプレート≫

項目例でも解説しましたが、上記はあくまでも例であり、最終的に必要となる項目は会社によって異なります。フォーマットは会社ごとに異なりますが、あまりにも独創的なフォーマットの事業計画書では読みにくく、内容を精査しにくいです。自分でワードやパワーポイントを使って一からフォーマットを作るのも不可能ではありませんが、どこか抜けがあったり素人っぽい出来になったりしてしまうことも。そのため、事業計画書を初めて作る場合には、ウェブで無料ダウンロードできるテンプレートを使うと安心です。

事業計画書のテンプレートは、様々なビジネス指南サイトで無料配布されています。自分の事業のアピールポイントに適したテンプレートを見つけ、ダウンロードすると良いでしょう。

また、事業者をサポートする日本政策金融公庫のホームページでも、事業計画書のテンプレートをはじめとした様々なテンプレートがダウンロードできます。

https://www.jfc.go.jp/n/service/dl_kokumin.html

 

  1. ≪事業計画書の書き方・例≫

ここでは、先ほどご紹介した項目ごとに、どんなことを書けば良いかをご紹介いたします。

 

(1)会社概要・事業概要

会社概要・事業概要は、事業計画書に必ず必要な項目です。

簡潔かつ客観的に、この事業はどのようなビジョンを持ち、どんな方法で実現するのかを明らかにしましょう。

 

(2)創業者のプロフィール・創業メンバー

次に、創業者・創業メンバーのプロフィールです。

これから始める事業の成功に根拠を持たせるため、事業に関連するこれまでの経歴を紹介しましょう。直接関係ない経歴は、蛇足となるため省きます。

 

(3)ビジョン・理念・目的

事業が叶えたい目的や社会的な意義、事業にかけている想いなどを伝えます。

経験が乏しくても、ビジョンがはっきりとしていれば心を動かされる投資家もいます。

 

(4)自社の強み・特徴

既存の会社と同じ事業で新規参入し、特に強みもなければ成長性が見込めません。自社にしかない価値や独自性、新たな視点など、自社の強みをアピールしましょう。

この項目のために、競合他社の研究も必須となります。

 

(5)市場環境・競合について

投資家や銀行が、その業界の事情について詳しいとは限りません。必要であれば、今の業界を取り巻く環境や現状を伝えましょう。

市場の規模や潜在的な顧客の数も予測できると、より利益の算出がしやすいです。

 

(6)販売・マーケティング戦略

マーケティング戦略は、会社の知名度を高めて利益を産むために大切なことです。あまり重要視されない項目ではありますが、かと言って商品やサービスさえ優れていれば自然に売れるという訳ではありません。

どのように自社事業を広め、顧客を増やしていくのかも解説しましょう。

 

(7)生産方法・仕入れ先など

仕入先や生産方法が決まっていないまま事業を始めると、予定していた予算で仕入れができず、利益率が下がる可能性があります。

事業計画書をまとめる段階で、取引先を決定し原価を確定させておきましょう。

 

(8)売上予想

自社の製品やサービスの特徴・業界の状況から売り上げの予想を立て、数字を作っていきます。

理想論的な数字ではなく、リアルに実現できる数字を算出するのが大切です。

 

(9)損益計算書予想

最初の数年の損益計算書を作成し、利益と支出を予想します。

 

(10)リスクとその対処法

事業を行っていく上で、全くリスクがないということはありえません。万が一の場合の損失と、その対処法を決めておきましょう。

 

(11)開業資金

この事業計画を実行するには、開業資金としていくら必要なのかを計算します。

 

  1. ≪良い事業計画書とは?≫

良い事業計画書の条件とは、「簡潔なこと」「具体性があること」「実現性があること」の3つです。

それぞれについて詳しく解説いたします。

 

(1)「簡潔なこと

まず、投資家の目を惹きつけるために必要です。投資家が事業計画書に目を通し始めてからの1分で、何を実現するための会社であるのかがわかるようにしましょう。

 

あなた自身は、事業を立ち上げるだけあって、何十分でも自分の計画について語り続けられるでしょう。しかし、銀行や投資家は、融資をするか否かの判断にそこまでの時間を割けません。

事業計画書は、まずフォーマットの最初で会社概要やビジョンを説明し、端的に事業のあらましを説明する必要があります。

 

(2)「具体性があること

これも事業計画書の大切な要素です。単に簡潔なだけで大雑把な事業計画では、利益の算出もどんぶり勘定になりがちです。しっかり練った具体的な経営計画を、簡潔な事業計画書に落とし込むのが重要なのです。

具体的なロジックは言葉で解説するとわかりにくくなりがちなので、フォーマットの中盤でグラフなどを使って視認できるようにすると良いでしょう。

 

(3)「実現性があること

どんなに理論的で、机上では理想的に見える事業計画も、実際に行ってみると立ちいかないということは多くあります。事業計画書を作るときには、理論だけではなくそれを実証するテストが必要なのです。

実際に事業をテストし、どれだけの利益があったかを検証することで、事業計画がぐっと現実的になります。

また、実際の利益も算出しやすくなるので、より安全性の高い経営が可能になるというメリットもあります。フォーマットの最後で、自分の理論がどれだけの実現性を伴っているのか、根拠を提示すると良い事業計画書になります。

 

(4)良い事業計画書の例

それでは、具体例をあげて良い事業計画書を解説していきます。

今回は、仮にパン屋さんを新規オープンさせると仮定して記入していきます。あくまでも例なので、良い事業計画書の大まかな傾向として捉えてください。

 

・ビジョン・理念・目的

リーズナブルな美味しい食パンで地域の食生活を豊かにする

「パン屋のパンは美味しいけれど高い」という常識を覆す

 

・会社概要・事業概要

食パンに特化したパン専門店

 

・創業者のプロフィール

○○調理師学校卒。有名ブーランジェリー「××」でパン職人として10年間勤務、うち5年間は食パン部門のチーフを担当。販売していた食パンは雑誌やテレビで紹介され、1日で3000個売り上げたことも。

 

・自社の強み・特徴

スーパーで売られている工場製の食パンと同じ価格帯で、焼きたての食パンを販売する。

独立前から取引のある卸売店からの格安仕入れに加え、他の種類のパンを販売しないことで仕入れコストをカット。

事業が軌道に乗るまでは1日500個の限定販売とし、確実な利益を確保し原料のロスをゼロに。

「××」出身のパン職人というブランドで、同じレシピの食パンを本店の半額以下で食べられることをアピール。

 

良い事業計画書には、ビジョンが簡潔かつ明確で、一貫した理念を持っていることが欠かせません。

今回挙げた例では、まず有名なパン屋で10年間修行したという確かな経歴・具体的な売上実績で売上の確実性をアピールしています。その中でも自分がもっとも得意なパンに絞って販売するという新たな業態を提案し、限定販売という方法でリスク回避も万全です。

また、「工場製の食パンと同じ価格帯」「本店の半額以下」といった具体的な価格設定で、売れる理由もしっかりアピールできる事業計画書となっています。

実際の事業計画書では、後の項目でさらに細かな原価率や開業資金の算出が必要となります。

 

(5)悪い事業計画書の例

次に、悪い事業計画書の例をご紹介していきます。上の事業計画書と同じフォーマットで、同じくパン屋を新規オープンする場合の例を見ていきましょう。

比較しやすいよう、同じ業態・同じ条件の創業者として解説していきます。

 

・ビジョン・理念・目的

美味しいパンでお客様に喜んでもらう

 

・会社概要・事業概要

食パンに特化したパン専門店

 

・創業者のプロフィール

居酒屋でのアルバイト経験で、美味しいもので人を喜ばせることの嬉しさを知る。そんな経験から、パン職人を目指して○○調理師学校へ進学。

卒業後は有名ブーランジェリー「××」で10年間勤務後、独立。

 

・自社の強み・特徴

「××」で学んだレシピで作る美味しい食パンを、リーズナブルな価格でお客様に楽しんでもらう。

 

こちらの事業計画書では、同じ条件でも具体的な勝算が見えてきません。例えば、居酒屋のアルバイト経験は「美味しいもので人を喜ばせたい」という動機にはなっていても、パン職人としての能力とは無関係です。

また、「美味しいパン」「リーズナブルな価格」といった表現は曖昧で、売上が見込めるかどうかの判断がつきません。「お客様に喜んでもらう」というビジョンと「食パンに特化する」という業態の関連も不明です。

事業計画書は、具体性や実現性と共に、全体のフォーマットが一つのストーリーとして一貫していることが大切なのです。

 

  1. ≪まとめ≫

事業計画書の書き方次第で、会社の未来が決まるといっても過言ではありません。

事業計画書は、起業をする上でそれだけ重要なものなのです。しっかりと計画を練り、具体的な事業計画書を作ることで、資金調達も起業後の経営もスムーズになります。

長期的に安定した経営ができるよう、事業計画書の内容はしっかり練って作成しましょう。