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2020/05/05 サラリーマンは副業で会社設立が可能?メリット・バレない方法を解説

今の給与に満足していない、空いた時間を使ってもっと稼ぎたいというサラリーマンの方、「副業」や「会社設立」という選択肢を考えたことはありますか?

 

サラリーマンが会社設立をすることは、就業規則で禁じられていない限り可能です。

ただし、会社設立が勤務先にバレると、何かと面倒が起こることも。

 

今回は、サラリーマンが副業で会社設立するメリット・デメリットと、会社にバレない方法を解説していきます。

 

1.≪サラリーマンが副業で会社設立は可能?≫

サラリーマンとして会社勤めをしながら、会社設立をすること自体は可能です。

ただし、会社によっては就業規則として副業が禁止になっていることも。

 

副業が可能な会社であっても、会社設立までしてしまうと本業をおろそかにしていると捉えられ、良い顔をされない可能性はあります。

その部分さえクリアできれば、法律上・制度上はサラリーマンが会社設立をしても何ら問題はありません。

 

会社設立をすると、個人事業主として副業をするのとは異なり、税制上の優遇措置が受けられます。

また、社会的な信頼もアップし、事業拡大がしやすくなるので、将来的に独立を考えている場合は計画を早められることも。

次の項目から、サラリーマンが会社設立をするメリットとリスクについてお伝えしていきます。

 

2.≪サラリーマンの会社設立の3つのメリット

サラリーマンが会社設立をするメリットは以下の3つ。

 

・収入が増える可能性

・節税になる

・対外的な信頼がアップ

 

それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

 

(1)収入が増える可能性

サラリーマンが会社設立をすると、副業の分の収入が増えます。

会社が倒産したり、失職したりして給与収入がなくなった時にも、自分の責任で賄える事業収入が残ります。

 

もちろん、あとで解説するリスクも相応にありますが、収入源を会社1本に頼らなくて良くなるのは大きなメリットです。

 

(2)節税になる

副業がある程度軌道に乗った時には、会社設立して「法人成り」することをおすすめします。

 

会社設立をしなくても、副業は個人事業主として始めることも可能です。

しかし、会社と個人事業主では適用される税制が異なり、節税できる範囲は会社の方が大きいからです。

 

①経費の範囲が広がる

個人事業主と会社では、経費として計上できる範囲が違います。

個人事業主の場合、事業に直接的に関係する出費しか経費になりませんが、会社の場合は事業に必要と認められれば経費になるのです。

 

例えば、会社設立をして社宅という名目で自宅を借りれば、家賃全額を経費にすることができます。

家賃以外も、全体的に会社の方が経費に計上できる範囲が広いので、課税所得を減らして節税することができるのです。

 

しかし、賃貸の自宅で事業を行う場合、個人事業主は「家事按分」といって、事業に使用している面積分の家賃しか経費になりません。

 

②給与所得控除の対象に

会社設立をすると、社長も「給与」という形で会社からお金を受け取ることになるので、会社員の場合の経費にあたる「給与所得控除」が受けられます。

個人事業主の場合は、事業で得た利益がそのまま事業主の収入となり、経費を差し引いた所得額に税金が課せられます。

 

もちろん、実際にかかった経費は会社の所得から差し引けるので、二重に控除を受けられます。

給与所得控除の金額は、年間所得の10~40%にもなるので、かなり大きな節税になります。

 

③税率が一定

個人事業主の所得税率は、所得金額が高くなると税金も上がる累進課税制度です。

所得税の税率は、最大45%にもなりますが、会社の所得税にあたる法人税は最大23.2%。

 

所得800万円までの部分は15%、それ以上はいくら稼いでも23.2%と決まっているので、事業所得が大きくなるほど会社設立をした方がお得なのです。

 

④2年間は消費税免除

売上金額が1,000万円を超えた事業者は、その2年後から消費税の納税義務が発生します。

この条件は個人事業主も会社も同じですが、個人事業主から会社設立した場合、個人事業主時代の売上は会社の売上には反映されません。

 

つまり、個人事業主として売上1,000万円を超え、その2年後に会社設立をすると、消費税免税事業者でいられる期間が2年間延長できるということ。

そのため、売上が1,000万円を超えたタイミングで、会社設立を考える個人事業主がとても多いのです。

 

(3)対外的な信頼がアップ

会社設立の3つ目のメリットは、社会的信用がアップすること。

個人事業主より、会社社長という肩書きの方が信頼できるという感覚は、誰でも持っているかと思います。

また、実務面でも、会社設立には費用がかかったり、運営上の事務手続きも複雑だったりするので、会社設立をした方が事業への本気度が高いと見なされます。

 

事業取引や融資契約には信用が大事なので、会社設立をした方が販路拡大はしやすく、金融機関からの融資も引き出しやすくなります。

そのため、会社設立をした方が事業の成長スピードが早く、成功できる可能性が高くなるのです。

 

3.≪サラリーマンの会社設立の3つのリスク

サラリーマンが会社設立する場合、もちろんリスクもあります。

 

・金銭的リスク

・体力・精神的リスク

・副業禁止の会社の場合バレるリスク

 

3つのリスクについて、詳しく見ていきましょう。

 

(1)金銭的リスク

会社設立や運営には、何かとコストがかかります。

会社設立を考えるなら、必要コストを知った上で個人事業主とどちらが得か検討した方がいいでしょう。

 

①毎年のランニングコスト

会社設立をする場合、以下のコストが個人事業主より余計にかかります。

 

・法人住民税

・法人事業税

・地方法人税

・社会保険料

 

事業で得た利益に対して所得税・法人税がかかるのは、会社でも個人事業主でも同じです。

しかし、法人は法律上人格を持つ組織なので、ご自身の住民税とは別に法人住民税を納める必要があります。

また、法人事業税・地方法人税も、個人事業主の場合は支払う必要がない税金です。

 

社会保険料に関しては、会社設立をするとたとえ社長1人でも加入が義務となるため、年間の保険料が発生します。

 

さらに、会社の場合は税務申告などの手続きが複雑なので、税理士などプロの手を借りなければいけないシーンが多くあります。

毎年のランニングコストとして、専門家への報酬も発生することを知っておきましょう。

 

②赤字経営の可能性

事業を始める以上、赤字経営になるリスクは0ではありません。

赤字が出る可能性は会社も個人事業主も同じですが、会社の場合は赤字でも毎年支払わなければいけない税金があります。

それは法人住民税の均等割で、金額は年間約7万円です。

 

また、会社で従業員を雇う場合、赤字経営は従業員の生活にも影響を及ぼすため、相応の覚悟が必要です。

 

③廃業にもコストがかかる

もし会社設立をして失敗した場合、廃業するのにもコストがかかります。

会社の廃業にかかる費用は、最低でも解散登記が3万円、清算結了登記2,000円。

 

個人事業主の場合、辞めるときには特にコストはかからないので、この点でも会社設立には金銭的リスクがあると言えます。

 

(2)体力・精神的リスク

会社設立するのは、もちろん体力・精神的にも大変です。

特にサラリーマンとして本業を継続しながら会社を経営するなら、それなりの覚悟が必要になります。

 

①事務作業などが増える

会社設立をするには、設立時の登記手続きや毎月の経理作業、年に一度の決算などの事務作業が必要になります。

個人事業主が行う帳簿付けや確定申告とは、比べ物にならない作業量です。

 

そのため、会社を設立すると専門の事務員を雇ったり、税理士などプロの手を必要としたりすることがほとんど。

自分で行う場合には時間と手間、人に頼む場合にはコストがかかることは会社設立のリスクと言えるでしょう。

 

②本業との掛け持ち

サラリーマンを継続しながら会社設立をする場合、掛け持ちが負担になるケースもあります。

週5日フルタイムで勤務して、週末や終業後に自分の事業を行うのはかなりハードだということは、誰にでも想像がつくでしょう。

 

本業と掛け持ちするなら、上手な時間の使い方を考えたり、ある程度業務を自動化したりなどの工夫が必要となります。

 

(3)副業禁止の会社の場合バレるリスク

サラリーマンが会社設立する場合、心配する人が多いのが会社にバレるリスクです。

会社設立や副業で事業を行なっていると、収入額が変わるので社会保険や住民税の金額が変わり、そこから会社にバレることがあります。

 

副業が許可されている会社なら堂々としていてもいいのですが、そうはいかないケースもあるでしょう。

会社設立が勤務先にバレたくないなら、次の項目でご紹介するような工夫が必要です。

 

4.≪バレずにサラリーマンが会社設立するには?

それでは、サラリーマンが勤務先にバレずに会社設立したい場合、気をつけるべきポイントを解説していきます。

 

(1)登記内容に注意

会社を設立するときには「登記」という手続きを行いますが、この登記の内容は誰でも簡単に調べられます。

登記するときは配偶者など家族を社長にしたり、会社の住所は自宅と別の場所に置いたりするのがおすすめです。

何かのきっかけで、社内の人に会社の登記内容を調べられてしまった場合、そこに自分の名前や住所が載っていると一発でバレてしまいます。

 

(2)所得額に注意

会社設立をして個人の所得額が増えると、所得額を基準として課税される住民税や社会保険の金額が変わります。

勤務先に会社設立がバレるのは、こういった部分からというパターンが多いです。

 

この対策としては、自分の役員報酬を0円にして、配偶者などの家族に給与を支払うこと。

そうすることで、自分の所得額を変えずに家計に入る金額を増やし、会社にバレるリスクを減らすことができます。

 

(3)住民税の申告に注意

住民税から会社にバレる可能性があるとお伝えしましたが、実は住民税は給与から天引きではなく、自分で納めることもできます。

住民税を自分で納めることを「普通徴収」、給与から天引きにすることを「特別徴収」といい、確定申告時に普通徴収を希望すれば会社に所得金額の情報が伝わらなくなります。

 

しかし、多くの自治体では確実に税金を徴収できる特別徴収を推進しているので、勝手に特別徴収として処理されてしまうことも。

確実に普通徴収してもらいたい場合は、役所の税務課に問い合わせをしましょう。

 

(4)SNSや他の従業員に注意

最後に、自分のSNSや、設立した会社の従業員、こっそり会社設立を打ち明けた同僚などからバレてしまうこともあります。

人の口に戸は立てられませんから、バレたくないなら会社設立のことはなるべく人に話さないのが一番。

SNSなどで会社設立を報告したい場合には、鍵をかけて信頼できる人しか見られないようにしておきましょう。

 

5.≪サラリーマンの会社設立の目安はココ!

会社設立をする目安は、「売上1,000万円」または「利益500万円」を超えるタイミング。

 

先に解説したように、副業の売上が1,000万円を超えた場合は、2年以内に会社設立することで消費税の非課税期間を伸ばすことができ、大幅な節税になります。

また、所得税・法人税の課税率と、社会保険料等の会社運営コストを比較したとき、会社設立が得になるのはだいたい「利益500万円」がボーダーラインです。

 

金銭的に得になるかどうかだけではなく、将来的に独立したり事業を大きくしたいのか、それとも副業でお小遣い稼ぎができればいいのかというビジョンも一つのポイント。

必ずどちらがいいという正解はありませんが、会社設立をするなら制度をよく知り、リスクとメリットを比較した上で決断するのが大切です。

 

6.≪まとめ

サラリーマンが会社設立するのは、制度上不可能なことではありません。

むしろ、経済の先行きが見えない中で、収入が増え、節税にもなる会社設立を選択するサラリーマンは増えていくでしょう。政府も副業を推進する方向性にあります。

ただし当然リスクもあるので、会社設立は制度やコストをよく知った上で決断する必要があります。