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2020/06/03 合同会社の「代表社員」の役割は?他の役職とはここが違う!

合同会社を設立する際には、「代表社員」という役職を決定します。

代表社員とは、会社の意思決定権を持つ人のことで、実質的に合同会社の最高責任者です。

 

今回は、代表社員の役割、他の役職や肩書きとどう違うかを解説いたします。

代表社員の決め方や変更方法もご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。

 

1.≪合同会社の「代表社員」とは≫

合同会社の代表社員とは、会社の「代表権」を持つ人のことです。

 

合同会社では会社設立時に出資した人が全員「社員」となり、その全員が平等な意思決定権を持ちます。

しかし、もし社員間で意見の統一ができなかった場合、全ての社員の立場が平等だと混乱を招く可能性があります。

そのため、合同会社は社員の中から代表者を決め、決定権の所在を明確にしておくよう会社法で定められています。

 

代表社員は、この社員の中の代表者のことです。

社員(=出資者=経営者)が1人の場合、当然その人が代表社員となります。

代表社員は合同会社を設立する手続きの最初に決定し、定款や登記簿にも明記されます。

 

代表社員は一般的に認知度が高い言葉だと「社長」と意味合いが近いですが、厳密には違います。

もちろん、「社長=代表社員」という合同会社も多いですが、「代表権」と「社長という肩書」は別物なのです。

例えば、実質的な経営の決定権を持つ「代表社員」とは別の「社長」の肩書を持つ人が、対外的な会議などに出席しているということもありえます。

 

2.≪代表社員の役割と責任≫

代表社員の役割は、会社の様々な意思決定を行うことです。

例えば、取引の最終意思決定や、融資審査の面談への出席、会社の基本事項変更などの手続きなどが、代表社員の仕事です。

 

先にお伝えしたように、合同会社の設立時に出資した社員は平等に経営権を持ちますが、最終的な書類上での決定は代表社員が行います。

当然、その決定により起こった会社への影響は、代表社員の責任となります。

また、多くの場合、代表社員はこれらの意思決定以外にも、社長や役員として会社の実務に携わります。

 

3.≪代表社員と他の役職との違い≫

次に、代表社員と他の合同会社の役職との違いを解説していきます。

 

(1)「業務執行社員」との違い

合同会社には、「業務執行社員」という役職もあります。

業務執行社員と代表社員の違いは、「代表権」があるかどうかです。

業務執行社員が複数人いる場合、その中から代表社員を選び、意思決定権のありかを明らかにします。

 

業務執行社員とは、株式会社でいうと「取締役」に相当する立場で、出資と経営の両方に携わる社員のことです。

合同会社では、会社設立時に出資した人が全員社員になりますが、出資する人の中には「お金を出しただけで、開業後の経営には関わらない」という人がいる可能性があります。

 

そういった場合に、業務執行社員という役職を定め、経営に携わる社員と、出資のみの社員を区別します。

業務執行社員は何人いても問題ありませんが、「業務執行社員」という役職を設ける場合は、それ以外の社員は経営に携わることはできません。

ただし、業務に携わらない社員であっても、業務状況や財産の監視など、監査を行う権限は持っています。

 

業務執行社員が一人だけの場合、その人が代表社員です。

ちなみに、業務執行社員という役職を設ける場合、出資のみの社員が代表社員になることはできません。

 

(2)代表取締役や社長との違い

先にもお伝えしましたが、「会社の代表権を持っていること」と「社内での肩書」は別問題なので、合同会社の代表社員は名刺などで好きな肩書を名乗ることができます。

例として、代表社員は以下のような肩書きを使用することが多いです。

 

・社長

・CEO

・代表

・代表執行役員

・最高経営責任者

 

そのため、「社長」は、他に該当する人がいなければ代表社員が名乗っても良い肩書きの一つです。

 

ただし、合同会社の代表社員が「代表取締役」を名乗ることはおすすめできません。

「代表取締役」は株式会社の代表者が名乗る肩書きなので、会社の形態について誤解を招く可能性があるためです。

代表社員が代表取締役を名乗ったとしても違法ではありませんが、思わぬトラブルに発展するリスクがあるため避けましょう。

 

代表社員は特に名乗るべき肩書きが決まっていないので、その時の気分によって違う肩書きを名乗るという人もいます。

しかし、例えば取引先に渡した資料と名刺で肩書きが違っているなどの事態が起こると、無用な混乱を招きかねません。

代表社員の肩書きは会社設立時に定款などで定め、社内で統一しておきましょう。

 

4.≪代表社員の給与は役員報酬となる≫

代表社員は「社員」という名称ではあるものの、経営に携わる役員です。

そのため、会社が代表社員に支払う給与は役員報酬となります。

 

代表社員の報酬に関わるルールは、株式会社の役員報酬と同じです。

定期同額給与」といって、事業年度開始日から3ヶ月以内に決定した報酬額を、期首から期末まで毎月決めた日にずっと支払い続けます。

 

基本的に、役員報酬の金額は、一度決めると1年間は変更することができません。これは、役員報酬の金額で会社の利益調整をすることを防止するためです。

期首に役員報酬を決定したら、それを証明するために議事録に残しておきます。

 

ただし、会社の経営状況に合わせてやむを得ず報酬額を変更しなければいけない時や、代表社員の社内での立場が変わった時には役員報酬の変更も可能です。

役員報酬の変更について詳しく知りたい方は、「役員報酬を変更するには?覚えておきたいポイントまとめ」をご覧ください。

 

5.≪代表社員の決め方と人数≫

代表社員の選び方には、特に決まりはありません。

立候補、多数決、話し合い、じゃんけん、くじ引きなど、社員全員が納得した上の決定であればどんな方法で決めても良いです。

 

ただし、代表社員は他の社員より多くの役割を持ち、責任も重大です。

決め方にルールはないとはいえ、あまりに安易に決めることはおすすめできません。

 

(1)1名が多いが複数もOK

合同会社の代表社員は、1人に絞ることが多いです。

そもそも社員が1人なら当然代表社員も1人ですし、会社の意思決定権は1人が握っていた方が何事もスムーズに決まりやすいです。

 

ただし、代表社員を複数人にしても、特に問題はありません。

例えば、1つの合同会社で全く分野が違う2つの事業を扱っている、国際的に展開する事業で「国内の責任者」と「海外の責任者」がいた方が良いという場合。

そういったケースでは、代表社員を複数人にして、それぞれ責任を持つフィールドを割り振ることで、より意思決定がスムーズになります。

 

(2)法人にすることも可能

法人とは、会社や団体など「法律上、人格を持つ組織」のことです。

法律上は人として扱われるので、法人が代表社員になることも可能です。

 

ただし、その場合は、実際に業務を遂行する「職務執行者」を選任する必要があります。

この職務執行者は法人の代表者とは限らず、法人の従業員や外部の公認会計士、税理士、経営コンサルタントといった経営の専門家が就任することもあります。

 

6.≪代表社員を変更する方法≫

合同会社の代表社員は、定款や登記簿に記載されているため、変更するためには法務局で登記手続きをする必要があります。

代表社員の変更手続きは、以下の流れで行います。

 

  1. 新しい代表社員を決定
  2. 定款の変更
  3. 変更登記

 

新しい代表社員の選出方法は、「総社員の同意」もしくは「業務執行社員の互選」の2種類があります。どちらの方法で決めるかは、定款に定められています。

また、定款の変更には、基本的に総社員の同意が必要です。

代表社員の変更に伴って社員の退社や追加手続きが発生する際は、その変更についても記載します。

 

最後に、定款の変更から2週間以内に、法務局に必要書類を提出して変更登記の手続きを行います。

変更登記に必要な登録免許税は、変更1件につき1万円(資本金1億円以上の会社は3万円)です。

 

7.≪まとめ≫

代表社員は合同会社の社員を代表し、最終的な意思決定権を持つ役職です。

社長が代表社員を務めることもありますし、社長以外の社員が代表社員となることもあります。

 

代表社員の決め方にはルールはありませんが、重大な責任を負う立場なので、社員全員が納得できる方法で決定する必要があります。