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2020/01/15 租税公課とは?経費として計上できる税金を解説

租税公課とは、企業・個人事業の帳簿に登場する勘定科目です。その名の通り、租税(税金)と公課(公的負担金)を合わせたものですが、実は税金であっても租税公課に含まれないものもあります。

 

今回は、租税公課に含まれるもの・含まれないものを詳しく解説。

帳簿付けには必ず必要な勘定科目なので、しっかりと内容を把握しておきましょう。

 

 

1.≪租税公課とは何か≫

租税公課とは、「租税」つまり国や地方に納める税金の一部と、「公課」国や公共団体などに支払う交付金・会費などの公的な課金を合わせた勘定科目です。ちなみに、読み方は「そぜいこうか」です。

 

おおまかに言うと、税金や公的負担金を経費として計上するための科目ですが、税金の中には租税公課に含まれないものもあります。

租税公課の対象になるもの・ならないものは、次からの項目で詳しく解説します。

 

2.≪「租税」「公課」の対象になるもの≫

それでは、租税公課の対象となるものを「租税」と「公課」に分けてご紹介していきます。

 

(1)「租税」の対象になるもの

租税の対象となるのは、国・地方に納める税金のうち、事業に関連していて、ペナルティ等の意味合いがないものです。

 

①国税

租税に含まれる国税には、以下のようなものがあります。

 

・登録免許税

・印紙税

・収入印紙

など

 

②地方税

地方税のうち、租税に含まれるのは以下のものです。

 

・固定資産税

・不動産所得税

・償却資産税

・自動車税

・軽自動車税

・自動車取得税

・自動車重量税

・事業税

など

 

(2)「公課」の対象になるもの

公課の対象となるのは、罰金や科料などを除いた公的負担金です。

 

➀各種手数料

まず、次のような市区町村役所などで支払う各種手数料は、租税公課に含まれます。

 

・印鑑証明書・住民票などの発行手数料

・その他公共サービスに対する手数料

 

②団体に対する会費・交付金

公的な団体(商工会・商工会議所・協同組合・同業者組合・商店会等)に対して支払う、会費や交付金なども租税公課の対象です。

 

・会費

・組合費

・賦課金

など

 

3.≪租税公課の対象にならないもの≫

税金や公的負担金の中でも、租税公課の対象にならないものもあります。事業そのものに関係のない税金・公的負担金は、経営者や会社が支払ったものでも経費としては認められません。

 

また、以下に挙げる税金等は、事業に関連していても租税公課には含まれません。

 

(1)所得税・外国法人税

所得税・住民税など、個人に対して課せられる税金は租税公課に含めることができません。なぜなら、事業に対してかかるのではなく、事業から得た所得に対して課せられるものだからです。

 

これらは、租税公課に含まれないだけではなく、損金算入することもできない税金です。

基本的には、事業と個人の口座を分けて個人のお金から支払いますが、やむをえず事業用の口座から支払って帳簿付けをする場合には、「事業主貸」という勘定科目を使います。

 

また、法人税額から控除する外国法人税についても、租税公課には含みません。

 

(2)法人税・都道府県民税・市町村税

企業にとっての所得税や住民税にあたる法人税・都道府県民税・市町村税も、租税公課に含めることができません。

こちらも個人の場合と同様、事業に対してかかるのではなく、事業から得た所得に対してかかる税金だからです。

 

これらの税金は、原則的に損金不算入とされています。

法人税・都道府県民税・市町村税を支払って帳簿付けする際は、「法人税等」という勘定科目を用います。

 

(3)各種加算税や加算金・延滞税や延滞金・過怠税

税金の支払いが遅れた時に課せられる、加算税・加算金・延滞税・延滞金・過怠税といったものも租税公課には含まれません。

支払いが遅れたことに対して発生する税金は、所得を減額して課税額を減らす要因にはならないためです。基本的に、ペナルティの意味を持つものは租税公課には含まれないと覚えておきましょう。

 

ただし、利子税と「地方税の納期限の延長に係る延滞金」の損金算入は認められています。

これらはどちらも、延納や申告期限の延長が認められた場合に発生する税金です。延滞税のようなペナルティとしての性質がないため、租税公課に含めて損金算入することができるのです。

 

また、社会保険料の延滞金も損金算入できることになっています。

 

(4)罰金・科料

交通違反や法規違反の際に発生する、罰金や科料も租税公課には含めません。延滞に関する罰金等と同じく、こちらもペナルティの意味合いを持つためです。

 

犯罪等による罰金によって支払う税金が減額されるのはおかしいので、租税公課に含めたり、損金算入したりすることはできなくなっています。

 

4.≪個人事業主の場合はここに注意!≫

個人事業主も、帳簿付けに租税公課という勘定科目を使うことがあります。

個人事業主が租税公課を扱う場合、企業とは違うポイントを見ていきましょう。

 

(1)事業主個人の税金は租税公課に含まれない

先にも触れましたが、所得税・住民税など、事業主個人に課せられる税金は租税公課に含みません。

これは、例え事業主が一人だけで運営している事業であっても、事業と個人は切り離して考えるためです。

事業主個人の収入や支出は事業とは関係ないため、租税公課に含めて損金算入することができません。

 

他には、

・家庭用の自動車関連税

・相続税

・贈与税

・国民年金保険料

・国民健康保険料

など、個人が支払う税金・公的負担金も、租税公課には含みません。

 

(2)消費税は経理方式で取り扱いが異なる

消費税については、経理方式によって租税公課に含めるかどうかが変わってきます。

経理方式には、「税込経理方式」「税抜き経理方式」の2種類があります。

 

・税込経理方式:売上高・仕入高に消費税を含めて計算する方法

・税抜経理方式:売上高・仕入高に消費税を含めず計算する方法

 

そして、それぞれの経理方式で、消費税の扱いは以下のようになります。

 

・税込経理方式:消費税を租税公課に含める

・税抜経理方式:消費税を租税公課に含めない

 

税抜経理方式の場合は、消費税を租税公課ではなく「未払消費税」という勘定科目で処理します。

 

ただし、個人事業だと、そもそも消費税の課税業者ではない場合も多いです。

開業してから2年以内の個人事業、また売り上げが1,000万円を超えない場合は、消費税の計算自体が必要ありません。

 

5.≪租税公課の対象ではないが控除の対象となるもの≫

税金や公的負担金の中には、租税公課には含まれないものの控除の対象となるものもあります。

 

(1)相続税

遺産を相続する際に発生する相続税は、経費に計上することができません。相続税の扱いに伴って、税理士等に依頼した場合の費用も同様です。

これは、相続税が事業に関係するものではないためです。

 

しかし、相続税は租税公課に含めることができなくても、控除対象となる税金です。

贈与税額控除・配偶者控除・未成年者控除・障害者控除・相次相続控除・外国税控除などを利用して、税金の支払い額を抑えることができます。

 

(2)国民健康保険や国民年金の保険料

こちらも広く捉えれば公的負担金ですが、事業ではなく個人に課せられるもののため経費に計上できません。

 

ただし、国民健康保険・国民年金は、所得税の社会保険料控除の対象です。

確定申告の書類には1年間に支払った社会保険料を記入する欄があり、そこに支払い額を記入すると所得から差し引かれて、結果的に節税になります。

 

6.≪まとめ≫

租税公課とは、事業に関して支払った税金・公的負担金を損金算入するための勘定科目です。

 

ただし租税公課に含まれない税金もあり、事業に関連しないもの・個人に課せられたもの・ペナルティの意味合いを持つものは損金算入できません。

少し複雑ですが、帳簿付けには必須の勘定科目のため、しっかり把握しておきましょう。