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2019/03/14 貸借対照表の見方|合わないときはどうすればいい?

貸借対照表は、企業や個人事業の経営状態の判断の指標となる重要な書類です。確定申告の青色申告65万円控除にも必要な書類なので、個人事業主の方もきちんと書き方を覚える必要があります。

 

しかし、意外と貸借対照表の見方・書き方がわからないという方も多いのではないでしょうか。今回は、そんな方に向けて貸借対照表の基礎知識を解説していきます。

 

 

1. ≪貸借対照表とは?≫

「貸借対照表」とは、バランスシートとも呼ばれることがある会計書類です。企業が持っている資産・負債・資本が現時点でいくらずつあるのかをまとめて記載してあるので、現在の財産状況が一目でわかるのが特徴です。

 

四半期や半期など、決算期ごとに作成したり、月末ごとに財産状況を確認したりするために作成します。

個人事業主が、青色申告65万円控除を適用して確定申告をする時にも必要になる書類です。

 

  1. ≪貸借対照表の見方≫

貸借対照表は、左側が「借方」、右側が「貸方」になっています。

左側(借方)には資産を記載していき、現在企業が持っているプラスの資産の額がわかります。右側(貸方)は上下に分かれていて、上部は負債、下部は純資産です。

負債は現在企業が負っている借金などのマイナスの資産、純資産は資本金など流動しない企業の運転資金を指します。

 

貸借対照表のどこに何が記載されているかわかったところで、貸借対照表の見方を解説していきます。

 

(1)貸借対照表の仕組み

貸借対照表は、左側の借方と右側の貸方が必ず同額になるようになっています。同額にならないときは何かが間違っているので、合うまでチェックが必要です。

貸借対照表の書き方や合わない時の対処方法は、後の項目で解説します。

 

貸借対照表は、資産・負債・資本の3つのバランスで、企業の財政が健全かどうかを判断できます。

詳しい見方について、次の項目で解説します。

 

(2)貸借対照表のここをチェックしよう!

  • 安全性の指標の一つ「自己資本比率」

貸借対照表の見方でまずチェックするのは、「自己資本比率」です。

自己資本比率は、以下の式で求めます。

 

自己資本比率 = 自己資本 / 総資本

 

この数字が高いほど、財産状況が健全な企業ということになります。

全ての資本の中で、企業の運営に使える資本金(純資産)が多いほど、経営が安定している・安全性が高いということです。やみくもに高ければ良いということではありませんが、大まかな経営状況の指標になります。

自己資本比率は、貸借対照表の見方でまずチェックすべき項目です。ちなみに、赤字企業の平均がマイナス4%~5%、黒字企業の平均が25%~26%くらいという統計もあります。

 

  • 会社の支払能力が分かる「流動比率」

貸借対照表の見方で次にチェックするのは「流動比率」です。

 

流動比率 = 流動資産 / 流動負債

 

流動比率は、という式で求めます。

流動資産とは、1年以内に現金化できる資産のことで、貸借対照表の借方の中でも最も上部に記載します。流動負債は、1年以内に返さなければならない負債のことです。

流動資産が流動負債より少なければ、1年以内に支払いができなくなり、資本金などを切り崩す必要があるということになります。逆に、流動資産が多いほど、支払能力に余裕があり経営が順調だということになります。

流動比率は、150%を超えるのが理想とされています。

 

  • 会社の支払能力を更に厳しくチェックする「当座比率」

次に、貸借対照表の見方でわかるのが「当座比率」です。

 

当座比率 = 当座資産 / 流動負債

 

という式で求めます。

当座資産とは、流動資産から1年以上回収できないリスクがある「棚卸資産」を除いたものです。売れ残る可能性がある在庫や、1年以内に廃棄する可能性がある在庫がこれに当たります。

当座比率とは、流動比率より厳しく支払能力をチェックするものです。当座比率は100%を超えるのが理想です。

 

  1. ≪貸借対照表の勘定科目リスト≫

先にご紹介したように、貸借対照表は大きく分けて「資産」「負債」「純資産」の3つの項目でできています。

それぞれの項目が細かな勘定科目に分かれるので、解説していきます。貸借対照表の詳しい見方や書き方を知りたい方は、こちらを参考にしてみてください。

 

(1)会社の全財産である「資産」

左側の借方に書く「資産」は、「流動資産」「固定資産」「繰延資産」の3つに分かれています。

それぞれ、さらに細かな勘定科目があるため、解説していきます。

 

「流動資産」

・現金預金:現金・預金など、企業が持っているキャッシュ

・売上債権:売掛金など、商品やサービスの対価として発生し、まだ受け取っていない金額

・有価証券:株券・国債などの中で、1年以内に満期になる金額

・棚卸資産:今後販売する商品や原材料などの在庫

・その他の流動資産:1年以内に返済される短期貸付金・仮払金・前渡金など

 

「固定資産」

・有形固定資産:土地・建物・車両・機械・備品など

・無形固定資産:電話加入権・特許権・借地権・ソフトウェアなど

・投資その他の資産:投資有価証券・関連会社株式・出資金・保証金など

 

「繰延資産」

・創立費・開業費・株式交付費・社債発行費・開発費

 

貸借対照表の借方欄は、これらの勘定科目の金額をそれぞれ記入し、最後に「流動資産」「固定資産」「繰延資産」の合計と、それらの総合計の「資産合計」を算出します。

 

(2)返さなければならない「負債」

「負債」は、「流動負債」と「固定負債」の2つに分かれています。

流動負債は1年以内に返済しなければいけない負債、固定負債は返済期間が1年より長い負債のことを指します。

 

流動負債

・支払手形・買掛金・短期借入金・未払金・前受金・預り金など

 

固定負債

・社債・長期借入金・退職給付引当金など

 

負債は、それぞれ個別の勘定科目の金額を記入し、「流動負債」「固定負債」それぞれの合計を算出します。最後に「流動負債」と「固定負債」を合計した「負債合計」を算出し、貸借対照表の貸方上部に記入します。

 

(3)返さなくてもよい「純資産」

純資産は、「株主資本」「評価・換算差額等」「新株予約権」の3つに分かれます。

株主資本

・資本金:開業時に用意した資本金、増資して増えた資本金

・新株式申込証拠金:新規の株式を発行し譲渡した時の対価

・資本剰余金:資本準備金など

・利益剰余金:株式の配当で余った利益など

・自己株式:自社で保持している株式

 

評価・換算差額等

・その他有価証券評価差額金・繰越ヘッジ損失・土地再評価差額金

 

新株予約権

・新株予約権:今後発行される株式を購入できる権利

 

純資産は、勘定科目の金額を算出し、「株主資本」「評価・換算差額等」「新株予約権」それぞれの合計額を算出します。その後、全ての合計を「純資産合計」として貸方下部に記載します。

 

そして、「負債合計」と「純資産合計」を足した額が「負債・純資産合計」です。

この金額は、必ず「資産合計」の額と一致します。合わない場合は間違いがあるということなので、合うまでチェックしたり、下の項目でご紹介する合わない時の対処法で処理したりしましょう。

 

  1. ≪貸借対照表が一致しないときはどうすればいい?≫

確定申告初心者や、貸借対照表の書き方をきちんと理解していない方が作成した場合、借方と貸方の数字が合わないということが発生します。

個人の確定申告でも企業の決算でも、借方と貸方が合わないと受理してもらえません。確定申告をスムーズに終わらせるためにも、貸借対照表が合わない場合の書き方を知っておきましょう。

 

(1)対策①勘定科目が正しい箇所にあるかチェックする

確定申告初心者が、意外と間違えてしまいがちなのが勘定科目の書き方。左が資産・右が負債と純資産ということは理解していても、細かな勘定科目の配置を間違ってしまっていることがあります。

例えば、「現金」は必ず左側にある勘定科目です。右側にある場合は、仕訳や転記の時に間違えているということなので、勘定科目をチェックすることで間違った箇所を見つけやすくなります。

 

(2)対策②異常に金額が大きい(小さい)勘定科目がないかチェック

パソコンで貸借対照表を作成している場合、起こりがちなのが入力ミス。数字の打ち間違いでありえない数値を入力してしまい、左右が合わないという可能性もあります。

各勘定科目の金額を見直し、ありえない数字になっていないかどうかチェックしましょう。

 

(3)対策③どうしても合わない場合は「事業主貸し借り」

上のチェック方法を試しても間違っている箇所が見つからない場合、「事業主貸し借り」または「店主勘定」で処理します。

合わない金額を事業主に貸した、または事業主から借りたということにして帳尻を合わせるということです。

 

ただし、これは、法人の経理の方は使えないテクニックです。基本的には、貸借対照表が合わないときは徹底的にミスを探して合わせます。

個人事業主の方が、確定申告の期限までにどうしてもミスを見つけられない時の緊急避難法として覚えておきましょう。

 

もちろん、確定申告はこの書き方でごまかしたからといって、ミスを残したままにするわけにはいきません。確定申告が終わったら、改めて仕訳表をチェックし、どこが間違えているのか徹底的に探しましょう。

そして再度ミスが起こらないよう対策することで、次の確定申告をスムーズに乗り切ることができます。

 

  1. ≪まとめ≫

「バランスシートはバランスしない」というジョークがあるほど、貸借対照表は作成時にミスが起こりやすく、合わないことが多々あるものです。基本の書き方は単純なので、仕訳や転記でミスがないよう気をつけて作成しましょう。

そして、確定申告にどうしても間に合わないという個人事業主の方は、「事業主貸し借り」・「店主勘定」で帳尻を合わせる方法で乗り切りましょう。