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2019/01/15 所得税の計算方法・税率・控除額を解説!

扶養控除を超える年収があるのであれば、誰もが支払わなければならない所得税

雇用形態がアルバイトやパートであっても、扶養控除の範囲を超えると所得税の支払いが発生します。

 

今回は、意外に複雑な所得税の計算方法控除額所得税の種類などを、簡単に理解できるように工夫しながら解説していきます。

 

  1. ≪所得税の計算方法とは?≫

所得税の計算方法は、「課税所得×税率-税額控除額」です。簡単な計算に思えますが、単純に年収に税率をかけて控除額を引けばいいのかというと、実はそうではありません。

所得の種類や「課税所得」の計算方法について、下の項目で解説していきます。

 

(1)所得は10種類に分かれる

所得というと、一般的には会社から毎月支払われる給与というイメージですが、実はその他にもたくさんの種類があります。

「所得」は、収入の得方によって以下の10種類の区分があります。

 

  • 利子所得

預貯金・公社債の利子や、貸付信託・公社債投信の収益の分配などから生じる収入です。

  • 配当所得

株の配当、出資の剰余金や証券投資信託の収益の分配などから得られる収入のことです。

  • 不動産所得

土地・建物・船舶・航空機などの貸付から得られる収入のことです。

  • 事業所得

商業・工業・農業・漁業・自由業などの事業から生じる収入のことです。

  • 給与所得

アルバイト・パートや会社員の人が、勤めている会社から毎月支払われる給与・賞与のことです。

  • 退職所得

退職時に得られる収入のことです。

  • 山林所得

5年以上所有している山林を売った時(伐採しても立木のままでも)に得られる収入です。

  • 譲渡所得

事業用・家庭用の資産を譲渡した時に得られる収入です。

  • 一時所得

賞金や満期保険金など、一時的な収入のことです。

  • 雑所得

年金・恩給・原稿料・印税など、上のどの項目にも当てはまらない収入のことです。

 

(2)課税所得の計算方法

課税所得とは、収入金額(実際に稼いだ金額・毎月給与所得を得ている方の場合「年収」)から必要経費・社会保険控除・基礎控除などを引いた金額です。

会社勤めで毎月給与をもらっている方は、いわゆる「手取り」+「所得税」が課税所得です。

 

パートやアルバイト、フリーランスなどで毎月給与から源泉徴収されていない場合、

 

課税所得=総支給額(基本給・残業代・手当)-非課税の手当-所得控除

 

という計算式となります。

「非課税の手当」とは、通勤手当や旅費など課税対象ではない収入のことです。

 

(3)所得税計算に含まれない特定支出控除の例

特定支出控除とは、業務に関わる支払いが多い場合、年収から必要経費として控除できる制度です。平成24年にこの制度が見直されて対象項目が広くなり、利用できる人が多くなりました。

 

特定支出控除を利用できる例としては、

 

  • アルバイトや派遣社員で、毎月通勤にかかる費用を自己負担している場合
  • 転勤した場合の引っ越し費用
  • 単身赴任者が帰宅するための旅費
  • 業務に関する研修費用を個人で支払った場合
  • 業務に関する本や新聞を購入した費用
  • 業務に必要な衣服を購入した費用
  • 業務に必要な資格を得るための費用
  • 業務に関する接待費用

などがあります。

 

毎月会社が源泉徴収しているアルバイトや会社員の方も、これらの領収書を保存しておけば確定申告で還付金が戻る場合もあります。

また、フリーランスや事業主の方も、特定支出控除の制度を知っておくと毎月の支出を必要経費として処理できるかもしれません。

 

(4)超過累進税率とは?

所得税は、累進課税制度を採用しています。累進課税制度とは、簡単にいうと年収が高くなるほど税率が上がる仕組みのことです。

所得税の税率は、年収195万円以下で0%、年収4,000万円以上で45%と、かなり大きな差があります。

年収の金額と所得税の税率の関係は、以下の通りです。

 

〜195万円:0%

195〜330万円:10%

330〜695万円:20%

695〜900万円:23%

900〜1,800万円:40%

1,800〜4000万円:45%

 

ただし、この方法で簡単に計算してしまうと、不公平が生じてしまいます。

 

例えば、年収330万円のAさんと年収331万円のBさんがいた場合、

Aさん→330万円×10%で所得税33万円

Bさん→331万円×20%で所得税66万2,000円

となってしまいます。

 

その不公平を埋めるのが「超過累進税率」です。超過累進税率とは、簡単にいうと「一定額を超過した金額にのみ高い税率で課税する制度」です。

 

先ほどのAさんとBさんの例でいうと、

年収330万円のAさん→先ほどと同じく所得税33万円

Bさん→(330万円×10%)+(1万円×20%)という計算となり、所得税は33万2,000円です。

 

そのため、アルバイトやフリーランスの方が自分で所得税を計算するときは、自分の年収から一段階下の年収上限を引いて、超過した分にのみ高い税率をかけるという方法で計算します。

 

(5)一定額を控除する給与所得控除とは?

給与所得控除とは、会社員やアルバイトで、会社から毎月給与をもらっている場合に発生する控除です。

これは簡単にいうと、アルバイトや会社員の必要経費を清算するためにある制度です。

源泉徴収されないフリーランスや事業主の場合は、収入から必要経費を引いて所得を計算しますが、会社勤めの場合、業務のために購入した衣服や靴などを逐一会社に報告して計算するのは現実的ではありません。そのため、年収の額に合わせて一定額を控除し、所得税がかからないようにするのが、この「給与所得控除」です。

 

アルバイトや会社員で、この控除額以上の支出があった場合には、上の項目で解説した「特定支出控除」の制度を利用することができます。

 

(6)大幅な節税になる税額控除とは?

税額控除とは、「いったん計算された所得税からさらに引かれる金額」のことです。控除額が大きいので、これを利用すれば所得税が0円になることもありえます。

 

税額控除には、「配当控除」「外国税額控除」「認定NPO法人等寄付金特別控除」「住宅借入金等特別控除」「住宅耐震改修特別税額控除」「試験研究を行った場合の所得税額等の特別控除」など、全部で19の項目があります。簡単にいうと、国の認定を受けたNPO団体に寄付する、住宅を購入する、住宅に耐震工事をするなど、国が推進している行いをした人に対し、税額を軽くしてサポートする制度です。

一般のアルバイトや会社員はあまり頻繁に利用する制度ではありませんが、頭に入れておくと節税に役立ちます。

 

(7)所得税及び復興特別所得税の申告納税額の計算方法

復興特別所得税とは、簡単にいうと東日本大震災による被災地復興の財源確保のためにある特別措置の国税です。

2013年1月1日~2037年12月31日の間に支払われた所得に対して課されます。復興特別所得税の計算方法は、基準所得税×2.1%です。

 

  1. ≪源泉所得税の計算方法≫

源泉所得税とは、毎月の給与から天引きされる所得税のことです。

所得税は、年に一回年収に対してかかる税金ですが、年に一回の納税では金額が大きく、支払いが負担となってしまいます。そのため、毎月の給与から所得税を概算し、それを引いた金額をアルバイトや会社員に支払う会社が多いです。

 

源泉所得税の計算方法は3種類ありますが、どれも国税庁が公開している「給与所得の源泉徴収税額表」を見れば簡単にわかります。

 

(1)給与計算の場合

給与から引かれる源泉所得税を計算するには、給与が毎月支払われる場合の「月額表」か、日払いや週払いの場合の「日額表」を参照します。

「(収入金額-社会保険料等の控除額)×3.063%」の金額に、扶養親族の数を表から参照し、二つを足して計算します。

 

(2)賞与の場合

賞与にかかる源泉所得税は、「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」を参照しましょう。前月の所得と扶養親族の数から税率を求め「賞与×税率」で計算します。

 

(3)源泉所得税の計算時の注意点

源泉所得税を計算するときは、本人が寡婦・寡夫・勤労学生・障害者の場合、または扶養親族が障害者の場合は、扶養親族を1人多くして計算します。

 

(4)源泉所得税の納付方法

源泉徴収された所得税と復興特別所得税は、源泉徴収を行った翌月の10日までに納付します。「所得税徴収高計算書(納付書)」を作成し、e-taxか所轄の税務署で納付しましょう。

 

ただし、従業員10名未満の事業所では、「源泉所得税の納期の特例」という制度を利用できます。

この制度を利用すると、毎月税務署に出向くことなく、源泉所得税の納付を年2回(1月・7月)にまとめることができます。別途、管轄税務署に「源泉所得税の納期の特例」の届出が必要になります。