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2018/12/11 連結決算のメリットは?対象と作成手順を徹底解説!

連結決算は、上場している大企業には義務化されている大切な作業です。

今回は、そんな連結決算について解説していきます。

中小企業も対象となるのかどうかや、連結決算のメリット、連結決算の具体的な進め方についても詳しくご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。

 

1. ≪連結決算とは?≫

連結決算とは、一つの会社だけではなく、親会社と子会社、国内・海外の関連会社全て一括で決算をすることです。

連結決算では、グループ全体の損益計算書や貸借対照表を連結財務諸表として公開します。

 

現在は、上場企業を対象に連結決算が義務付けられています。

企業が大きくなって経営が多角化すると、それぞれに特化した子会社や関連会社を作って効率的に経営をしていくことになります。何百・何千と子会社がある大企業の場合、親会社のみの決算を発表しても経営状況の指標にはなりにくく、投資家や株主、取引先など利害関係のある相手先の判断の参考にならないのです。

そのため、親会社と、関連のある子会社で合算した連結決算が必要となります。

上場していない中小企業は特に義務付けの対象にはなっていませんが、子会社がある場合は経営状況を明らかにするために自主的に連結決算を行う場合もあります。大企業・中小企業問わず、連結決算を行う企業グループのことを連結グループと呼びます。

 

  1. ≪全部連結と持分法の違いとは?≫

全部連結持分法の違いは、適用される対象にあります。基本的に、親会社の支配力が認められる子会社は全部連結、親会社の影響が認められる関連会社は持分法が適用の対象です。

また、決算を合算する時に、全部連結では親会社と子会社を100%連結してから少数株主持分を控除するのに対し、持分法では最初から親会社持分だけを加算します。

そのため、親会社の持ち株率の低い子会社を全部連結した場合、子会社の業績が決算に過大に反映されます。

 

子会社の業績が良ければ実際より見栄えのいい決算書になるというメリットがありますし、業績が悪ければ逆にグループ全体の経営状況が過大に悪く見せるデメリットがあります。

先にご紹介したように、投資家や株主、取引先は連結決算を見てその会社の業績を判断します。そのため、どの企業を子会社・関連会社とするか、全部連結・持分法どちらの適用対象になるかは親会社にとって大きな問題なのです。

 

  1. ≪連結決算の対象になるのは?≫

連結決算が義務付けられている対象は、有価証券報告書を提出する大企業です。子会社を持っている企業でも、上場していない中小企業は対象になりません。

 

ただし、義務付けの対象になっていない中小企業であっても、取引先や株主に開示するために連結決算を作成するのは自由です。

グループ全体の経営状況が明確になりますし、先に解説したように子会社の業績によってはより決算書の見栄えが良くなるというメリットもあるので、非上場の中小企業でも連結決算を作成する場合もあります。

 

企業が連結決算をする時に合算する対象は、先にもご紹介しているように子会社と関連会社です。

詳しく説明すると、子会社とは

  • 親会社の持ち株が50%以上の会社
  • 持ち株率40〜50%かつ、親会社と同一の株主の持分と合わせると過半数になる会社
  • 持ち株率40%以下かつ、親会社と同一の株主の持分と合わせると過半数になり、さらに親会社の役員・従業員が取締役会の過半数を構成している会社

となります。

 

関連会社は、

  • 親会社の持ち株が20%以上の会社
  • 持ち株率15〜20%かつ、親会社と同一の株主の持分と合わせると20%を超える会社
  • 持ち株率15%以下かつ、親会社と同一の株主の持分と合わせると20%以上になり、さらに親会社の役員・従業員が取締役会の過半数を構成している会社

です。

 

これらの会社は全て、全部連結または持分法で連結決算の対象となります。

 

  1. ≪連結決算の流れは?≫

連結決算を行う流れについて、解説していきます。

 

(1)連結範囲の確認

連結決算をする時は、まず連結範囲の確認から始まります。

どの子会社・関連会社が連結決算の対象になるか判定するために、支配力や重要性などのデータを収集します。

それらのデータを元に、今期の連結決算の対象となる子会社・関連会社を確定させます。

 

(2)子会社・関連会社からの情報収集

連結範囲が確定した後、持ち株率や役員兼任状況、出向者、取引依存率など親会社との関連度を整理します。これらの情報が財務諸表を合算する際の合算方法に影響します。

また、所在地区分や事業セグメントなど、子会社の基本的な情報も集めます。

 

(3)期ズレ会社の対応

同じグループ内でも、決算期が親会社と違う子会社もあります。

そういった会社の場合、3ヶ月以内の期ズレであれば連結修正を行います。

 

(4)決算説明会

連結決算の対象となる子会社・関連会社に、決算手続に関する説明を行います。

 

  1. ≪連結決算書の作成手順≫

実際に連結決算書を作成してく手順を、ステップごとに解説します。

 

(1)子会社の決算情報を収集

まずは連結財務諸表を作成するため、子会社から個別財務諸表や関係会社取引明細、キャッシュフロー関連データなど、経営状況に関するデータを収集します。

これらのデータをもとに、連結決算の作業を行なっていきます。

 

(2)親会社と子会社の財務諸表を合算

データが集まったら、親会社と全ての子会社の個別財務諸表を合算します。

海外の子会社・関連会社の財務諸表は、あらかじめ円貨に換算しておきます。

 

(3)連結調整作業

個別財務諸表を合算した後で、親会社から子会社への、またグループ間の融資や取引を相殺します。

例えば親会社から子会社へある商品を販売した利益を100、その商品を子会社からグループ外へ販売した利益を150とします。単純に個別財務諸表を合算しただけでは利益250となりますが、これらの取引で実際にグループにもたらされた利益は50であることがわかります。

こうしたダブった取引を消去する作業が連結調整作業です。

 

(4)連結財務諸表の作成

連結調整作業のあと、連結財務諸表を作成します。

具体的に、作成する連結財務諸表は以下の4種類です。

 

  • 連結賃借対照表
  • 連結損益計算書
  • 連結キャッシュフロー計画書
  • 連結株主資本等変動計画書

 

  1. ≪連結決算のメリット・デメリット≫

連結決算の一番のメリットは、グループ全体の経営状況が明確になるということです。

投資家や株主への有用な情報になるのはもちろんですし、中小企業ならまだしも、大企業では親会社の経営陣も子会社一つ一つの経営状況までは把握していない場合が多いです。

また、これはグループ内での粉飾を防ぐことにも繋がり、不正を防げるというメリットもあります。

さらに、連結決算をする子会社の中に業績が好調な企業があると、グループ全体の決算書も実際より好調に見える場合もあります。

上場しておらず連結決算の義務がない中小企業も、これらのメリットのために連結決算をする場合があります。

 

逆にデメリットとしては、作業量の多さと煩雑さがあります。

連結範囲の確認に始まり、連結方針の確定、連結調整作業など、連結決算の際には決めることも実質的な作業量も多いです。

連結子会社が数社のみの中小企業でも大変な作業ですが、数百・数千の子会社を抱える大企業ではさらに膨大な作業量となります。

また、子会社が少ない、または子会社の持ち株率が低い中小企業では、1つの子会社の業績がグループ全体の連結決算書に過大に反映されてしまいます。

先にメリットとして挙げたように実際より見栄えが良くなる場合もありますが、業績の悪い子会社があるとグループ全体の経営状況も悪く見えてしまいます。

 

  1. ≪連結決算をするときの注意点≫

連結決算をするときの注意点は、数多くの子会社を抱える大企業では、連結決算に関わる担当者の人数が膨大になるということです。それを踏まえて、連結決算に関わる全員との意思疎通を確実にし、余裕を持ったスケジュールを組むことが必要になります。

親会社と子会社間で、必要な情報を素早く共有できるよう、事前にパッケージを作っておくなどの工夫が必要です。

グループ内に不慣れな経理担当者がいれば、事前に研修を行なっておくなどするのもスムーズな連結決算のポイントとなります。