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2019/11/13 給与計算での社会保険の算出方法は?代行のメリット・デメリットも解説

給与計算では、会社側が従業員の給与総額から社会保険料を算出して天引きします。

万が一の時に労働者の生活を守る、大切な社会保険料。全部で5種類ある社会保険の種類と制度、税率や計算方法を知っておきましょう。

 

また、給与計算を外部の社会保険労務士にアウトソーシングするメリットもお伝えしていきます。

 

 

1.≪給与計算における社会保険とは?≫

毎月の給与計算では、給与総額から会社が社会保険料を差し引き、従業員への支払い金額を決定します。

給与計算で社会保険料を算出する方法を知る前に、まずは社会保険の意義や種類といった基礎知識から知っていきましょう。

 

(1)社会保険とは

社会保険とは、労働者が退職した時や病気になったとき、そして、老後に生活を保証するためにある保険制度です。

被保険者がケガや病気、解雇や倒産などで収入がなくなった時に給付されます。

 

保険料は本人と所属している会社が折半で支払い、本人の負担分は毎月の給与計算で会社に天引きされます。

 

(2)社会保険の種類

一般的な社会保険には、以下の5種類があります。

 

・健康保険:病院の治療費や薬代が3割負担になる

・厚生年金保険:加入者が65歳以上になると年金が給付される

・介護保険:介護される立場になった時、1〜2割負担になる(支払いは40歳以上)

・雇用保険:失業した際、失業給付金が給付される

・労災保険:仕事が原因で起きたケガ・病気・障害・死亡等を保障する

 

狭義には、「社会保険料」というと、上の3つの健康保険料・厚生年金保険料・介護保険料のことを指します。

その場合、雇用保険料と労災保険料はまとめて「労働保険料」と呼ばれます。

 

(3)社会保険の対象者は?

社会保険の対象者は、社会保険の種類によって異なります。

 

健康保険:会社に所属する75歳以下の役員・正社員・下記要件を満たすパート・アルバイト。

 

・2ヵ月超の雇用見込み

・週の労働時間数が正社員の4分の3以上

・月の労働日数が正社員の4分の3以上

 

また、501人以上の事業所では、パート・アルバイトの加入要件が異なります。

 

・1年以上の雇用見込み

・週の労働時間数が20時間以上

・月収88,000円以上

 

厚生年金保険:70歳未満の役員・従業員。(その他の条件は健康保険と同じ)

介護保険:40〜64歳の役員・従業員。(その他の条件は健康保険と同じ)

雇用保険:労働時間週20時間以上・31日以上の雇用見込みの従業員。(個人事業主・会社役員・役員家族・学生を除く)

労災保険:全ての役員・従業員

 

2.≪給与計算における社会保険の計算方法≫

それでは、具体的に給与計算で社会保険料を算出する方法を解説していきます。

 

(1)社会保険の基本となる計算式

社会保険料の計算式は、基本的にどの種類の保険でも同じです。

 

保険料=標準報酬月額×保険料率÷2

 

最後に「÷2」をするのは、先に触れたように社会保険料は会社と本人が折半して支払うためです。

 

ただし、労災保険だけは会社が100%負担。つまり、従業員は労災保険料を1円も支払わなくていいため、労災保険料は給与計算には参入しません。

また、雇用保険料は本人と会社で折半負担ではなく、業種によって負担率が異なります。

 

(2)基礎となるのは「標準報酬月額」

社会保険料は、各従業員の「標準報酬月額」に対して保険料率がかかります。                 

 

この標準報酬月額とは、その従業員の平均的な給与額を定めたもの。会社員の給与は、毎月の残業代などで変動するため、毎月計算式が異なると給与計算の業務量が膨大になってしまいます。

そこで、年度始めの4〜6月の給与の平均額を取り、それをその年の一律の給与として社会保険料を計算することになっているのです。

 

標準報酬月額からは税金等は控除せず、基本給・残業代・各種手当なども全て含めて計算します。

ただし、毎月支給されるわけではない「祝い金・見舞金」「出張旅費」「賞与」「退職手当」などの収入は標準報酬月額の計算には含みません。

 

(3)保険料率は改定も

健康保険や介護保険の保険料率は定期的に改定があるので、給与計算の担当者は注意しておきましょう。

厚生年金保険の保険料率は、平成29年9月以降は18.300%で固定されています。

 

3.≪給与計算での「社会保険(狭義)」の算出方法≫

 

先にも触れたように、「健康保険」「厚生年金保険」「介護保険」の3種の保険を、狭義の「社会保険」と呼びます。

給与計算の際、これらの社会保険料をどのように計算するのか見ていきましょう。

 

(1)「健康保険料」の計算式

給与計算の際は、健康保険料のうち本人負担額のみを計算します。

 

健康保険料(従業員負担額)=標準報酬月額×健康保険料率÷2

 

健康保険の保険料率は、加入している保険組合や、都道府県によって異なります。

例えば、健康保険組合・東京都の保険料率は、9.90%。標準報酬月額が20万円の人の場合、健康保険料の本人負担額は「9,900円」となります。

 

ちなみに、健康保険料は給与計算担当者が計算しなくても、各組合・都道府県の保険料一覧表で確認できます。

 

(2)「厚生年金保険料」の計算式

厚生年金保険料についても、給与計算の際には本人負担額のみを計算します。

 

厚生年金保険料(本人負担額)=標準報酬月額×18.3%÷2

 

厚生年金保険料の保険料率は、先にもお伝えした通り18.3%で固定されています。

そのため、例えば標準報酬月額が20万円なら、厚生年金保険料の本人負担額は「36,600円」です。

 

(3)「介護保険料」の計算式

介護保険料は、社会保険の対象者のうち40〜64歳の人のみが支払います。健康保険に付随するものなので、健康保険料に2%程度上乗せされる形になっています。

 

介護保険料(本人負担額)=標準報酬月額×介護保険料率÷2

 

健康保険組合・東京都での介護保険料率は、1.73%。標準報酬月額が20万円なら、介護保険料の本人負担額は「3,460円」です。

 

4.≪給与計算での広義の「社会保険」は業種に注意≫

広義の社会保険である「雇用保険」と「労災保険」は、業種によって保険料率が異なります。

給与計算の際は、自社の業種の保険料率を当てはめて計算しましょう。

 

(1)業種で負担率が変わる「雇用保険料」

雇用保険の保険料率は、業種によって異なります。

業種によって本人負担額・事業主負担額が両方異なるのですが、今回は給与計算の時を想定しているため本人負担の保険料率をご紹介します。

 

・一般の事業:0.3%

・農林水産・清酒製造の事業:0.4%

・建設の事業:0.4%

 

雇用保険料(本人負担額)=標準報酬月額×雇用保険料率

 

よって、指定されている業種以外で標準報酬月額が20万円の場合、雇用保険料の本人負担額は「600円」です。

 

(2)会社が全面負担する「労災保険料」

労災保険は会社が全額負担する保険のため、従業員は保険料を1円も支払いません。

よって、給与計算の際には労災保険料は考慮しなくてOK。

 

労災保険の保険料率は業種によって細かに異なり、怪我や死亡の可能性が高い危険な業種ほど保険料率が高くなっています。

 

5.≪給与計算での社会保険算出を代行してもらう場合は≫

ある程度の規模の会社になると、給与計算をアウトソーシングしているケースも多いです。

給与計算の社会保険料算出を、外部業者に代行してもらうメリットについて解説していきます。

 

(1)社会保険の計算には専門的な知識が必須

社会保険料の計算には、頻繁に改定される税制や加入している組合・都道府県・本人の年齢など、様々な要素が絡んできます。

 

一般的な企業で、事務スタッフや経営者が給与計算を行なっていると、知識の勉強やアップデートがとても大変。遅れや間違いが許されない業務なので、コストがかかってもアウトソーシングしている会社が多いのです。

 

(2)社会保険労務士なら専門的な対応も

毎月の給与計算だけではなく、社員の退職や新入社員の採用、産休・育休の取得にも社会保険が関わってきます。

専門知識のない経理や人事スタッフでは、全てに正確に対応できないことも。

 

社会保険の専門家である社会保険労務士は、アウトソーシングで企業をサポートします。

社会保険労務士に給与計算を依頼した場合、従業員1人につき5,000〜20,000円ほどで業務委託を行なってくれます。

顧問契約を結べば、給与計算以外の手続き代行や相談サービスを受けられますよ。

 

6.≪まとめ≫

給与計算で社会保険料を算出するには、社会保険の種類と制度、税率を理解することが大切。健康保険や介護保険は、保険料率が頻繁に改定されるため、給与計算担当者は年度ごとに知識のアップデートを行なっていきましょう。

 

全ての変更や業務量に対応しきれない場合、外部の給与計算サービスを頼るのも手。社会保険労務士は社会保険の専門家なので、入社・退社や育休・産休にまつわる社会保険の手続きも委託できます。