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2019/10/10 【給与計算の基本】手取りって何?

新社会人になりたての時、自分で給与計算していた額と実際に支払われた額が違って驚いたことはありませんか?

これは、給与から税金や保険料が引かれてから支払われるため。実際に手元に入る収入を「手取り」と呼び、実際にはこの手取り給料で毎月生活することになります。

 

今回は、手取りを算出する給与計算の方法について解説していきます。

 

 

1.≪給与計算の基本!手取りって何?≫

給与計算時に当然のように使っている「手取り」という言葉ですが、その意味をきちんと理解していますか?

まずは「手取り」という言葉の意味や、どんなものによって左右されるのかという基礎知識を知っていきましょう。

 

(1)手取りは実際に受け取る金額

手取りとは、毎月の給与の総支給額から、支払うべき税金や保険料が差し引かれた金額のことです。給与の中から実際に手元に入ってくる金額なので、「手取り」と言います。

計算式は以下の通りです。

 

「額面給与」-「控除」=「手取り」

 

「額面給与」とは、基本給に時間外手当や会社ごとに規定された手当などがプラスされた総支給額のこと。

一般的に、年収は税などが差し引かれる前の総支給額で計算します。

 

「控除」とは、給与収入の中から国や保険組合に支払う税金・保険料のことです。従業員の手に渡る前に、会社によって天引きされます。

 

そして、総支給額から税金などが抜かれ、実際に手に入るお金が手取りです。

 

(2)額面が同じなら手取りも同じ?

実は、額面が同じなら手取り額が同じということにはなりません。

これは、人によって課税されない「控除額」が異なるため。

 

例えば家族を扶養している場合、「扶養控除」が適用されて1人あたり年間38~58万円が非課税所得となります。

所得税などの税金は、総支給から非課税所得を引いた後の金額に課税されるので、額面の給与が同じでも手取り額は一人一人細かに異なるのです。

 

また、日本では求人広告などに提示される給与額は「額面」に一本化されていますが、海外ではそうは限りません。「額面給与」を「Gross」・「手取り額」を「Net」と呼び分け、求人票にはどちらの金額を提示する場合もあります。

海外での就職を考える人や、日本での事業を拡大して海外の人材を雇用したい人は、「Gross」と「Net」の使い分けを覚えておいた方がいいでしょう。

 

2.≪給与計算の手取りを算出する方法≫

それでは、給与計算で手取り額を算出する方法を解説します。

繰り返しになりますが、手取りとは総支給額から控除を除いた金額なので、給与計算においてはその両方を計算する必要があります。

 

(1)支給されるもの

まずは、給与計算のベースとなる総支給から計算していきましょう。

 

  • 基本給

基本給は、雇用契約や社内規定によって定められています。

もし、勤怠で欠勤や遅刻・早退があった場合には、日割り給与や時間当たりの金額を算出して差し引きます。

 

営業職などインセンティブがある仕事の場合は、基本給に歩合給がプラスされる場合もあります。

 

  • 時間外手当

時間外手当とは、残業や休日出勤に対する手当のことです。金額は法律によって定められています。

 

・残業手当

週40時間・1日8時間を超えた労働時間に対して加算される。

計算式は「基本給(1時間)×1.25」

深夜残業(22時~翌5時の間の残業)の場合、「基本給(1時間)×1.5」

 

・休日出勤手当:

法定休日と法定外休日があり、計算式が異なる。

法定休日は「基本給(1時間)×1.35×出勤時間数」

法定外休日は、時間外労働の場合「基本給(1時間)×1.25×出勤時間数」

時間外労働でない場合は、「基本給(1時間)×出勤時関数」

 

  • 家族手当

家族手当は、企業がそれぞれの規定で導入している福利厚生です。

家族手当の制度がない企業もありますが、家族手当を何らかの形で導入している会社の割合は78.1%という調査結果もあり、非常に身近な手当と言えます。

配偶者や子供が主な対象となり、支給額の相場は以下の通りです。

 

・配偶者:月額10,000~15,000円ほど

・子供:月額3,000~5,000円ほど

 

  • その他

その他、会社ごとに規定している手当もあります。

多くの企業が導入している手当の例は、以下の通りです。

 

・資格手当

・住宅手当

・通勤手当

・役職手当

 

手当の種類や金額は企業が自由に決められるので、中には「禁煙手当」「オシャレ手当」などユニークな手当も。金額はそこまで大きくないこともありますが、企業が何を重視しているかという性格が出やすい部分です。

 

(2)控除されるもの

次に、総支給から差し引かれる「控除額」を計算します。

 

  • 健康保険料

健康保険料は、従業員が怪我や病気で医療機関にかかるとき、負担額を減らせるように加入しているものです。

会社が加入している保険組合によって保険料率が変動し、保険料の負担額は従業員と会社で折半となります。

 

  • 厚生年金保険料

厚生年金保険料は将来年金を受け取るための掛け金です。健康保険料と同じく、会社と従業員が折半して負担します。

国民年金保険料は収入額に関わらず一律ですが、厚生年金保険は給与の額が基準となって保険料が異なります。

 

  • 所得税

所得税は総支給額から控除や非課税の手当といった、「非課税所得」を除いた金額に課税されます。

累進課税制度を採用しているので、給与の金額が高くなると税率も上がるシステムとなっています。

 

  • その他

その他、給与から差し引かれる控除には以下のものがあります。

 

・雇用保険:失業した時に失業給付を受けるための保険。

・介護保険料:介護を受ける立場になった時、負担額を減らすための保険。

・住民税:住民票を置いている自治体に支払う税金。

 

他には、会社によっては「労働組合費」「退職金の積立金」「社宅の家賃」なども引かれることがあります。

給与計算時、これらすべての控除額を総支給額から引くと、手取り金額を算出することができます。

 

3.≪給与計算で手取りの目安をシミュレーション≫

それでは、実際の給与計算の例を挙げて、手取り金額の目安を計算していきましょう。

 

(1)手取りの目安は額面の75~80%

加入している保険組合や控除などの条件によって、手取り金額は異なります。

しかし、多くの人の場合、手取りの目安は「額面の75~80%」と言われています。

 

例:

月収22万円の場合→手取り16万5,000円~17万6,000円

年収400万円の場合→手取り年収300万円~320万円

 

ただし、会社の規定で非課税の手当が非常に多い場合や、船員保険など一般の健康保険と大幅に保険料率が異なる保険に加入している場合、手取り金額の目安はこの限りではありません。

 

(2)手取りが分かれば逆算もできる

手取り金額が分かれば、逆算して総支給額や源泉徴収税を算出することも可能です。

 

「手取り金額÷0.75~0.8」という式で大体の総支給額がわかります。

なお、源泉徴収税を算出したい場合は、「総支給額×2~2.5」です。

 

(3)給与計算の無料シミュレーションサイト

これらの計算式はあくまで目安なので、正確な金額ではありません。

もっと詳しく手取り額や総支給額を知りたい場合には、シミュレーションサイトを利用しましょう。

インターネットで検索すると、給与計算の無料シミュレーションサイトが多数出てきますよ。

 

4.≪転職時の給与計算は手取りと額面に注意!≫

転職をする時は、前職での年収を尋ねられることが多いです。そういった場合は、手取り金額よりも額面を優先します。

 

(1)大事なのは手取りより額面

就職・転職の場面で給与の話をする時は、基本的に額面ベースです。実際にもらっていた金額ではなく、自分の額面年収を把握しておきましょう。

 

給与明細の「総支給額」に書いてあるのが額面の月収、年収は12ヶ月分の額面月収にボーナスなども足した「1年間に支給されたすべてのお金」です。

ただし、交通費や経費精算など、使途が明確かつ使った金額と支給された金額が一致しているものは年収に含みません。

 

(2)転職サイトへの「登録」は額面

転職サイトに登録する時は、前職(現職)での年収や希望の年収・月収などを入力します。

その場合も、手取りではなく額面の年収・月収を登録するようにしましょう。

 

(中見出し)「求人広告」「面接」も額面

 

日本国内では、求人広告に記載される給与も額面で統一されています。

ただし、海外ではGrossとNetどちらも使用されるので、海外企業や外資系企業の求人を見る時は気をつけましょう。

 

また、面接で前職の年収や希望年収を聞かれた時も、すべて額面の金額で答えるようにします。

 

5.≪まとめ≫

手取り額とは、給与の総支給額から税金などの控除を除き、実際に手元に入る金額のこと。額面は同じでも、個々の条件により手取り額は異なります。

手取り額の大体の目安は、総支給額の75~80%です。

 

また、転職関連で聞かれる年収や月収は、すべて手取りではなく額面ベースになることを覚えておきましょう。