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2019/12/04 税務調査とは?調査の流れや必要な準備を解説

税務調査は、税務署が各会社の申告・納税状況が正しいかどうかチェックする調査のことです。

毎年約20万件の調査が行われ、中小企業は平均で5年に1回程度の頻度で税務調査を受けます。

今回は、税務調査とはどういった内容なのかや、その流れについて解説します。

税務調査に備えて、きちんと準備をしておけるようにしましょう。

また、税務調査は「交渉」が最も重要になります。よって、依頼している税理士によって結果が変わることもあり、税務調査は信頼できるプロの税理士に依頼するようにしましょう。

 

 

1.≪税務調査とは?≫

税務調査とは、法人・個人事業主・個人などが、正しく納税を行なっているかどうか調査すること。

税務に関する帳簿や書類を確認し、申告通りの内容になっているかどうかを調べます。

実施される税務調査の数は、年間約20万件。毎年、全法人の6%程度が税務調査を受けることになります。

 

2.≪税務調査で実際に行われること≫

それでは、実際の税務調査ではどのようなことが行われるのかを見ていきましょう。

 

(1)調査方式は「任意」と「強制」の2種類

税務調査には、任意調査と強制調査の2種類があります。

 

  • 任意調査

脱税の疑いなどがない場合に行われる税務調査。任意調査の場合は事前に連絡が入り、日付を決めて調査が行われます。税務の実情が申告通りなら、特に問題ありません。

ただし、税務調査の場で調査官から質問を受け、それに虚偽の答えをしたり黙秘をしたりすると、罰則が課せられる場合があります。

 

  • 強制調査

脱税の疑いがある場合、強制調査が行われます。強制調査を行うのは、税務署ではなく「マルサ」とも呼ばれる国税局査察部です。「脱税の隠蔽工作が悪質なこと」「脱税額が1億円を超えること」が強制調査の条件となっています。

裁判所の令状を持って、事前連絡はなく直接現場に踏み込み、帳簿などの証拠を差し押さえます。

 

(2)事前に行われる準備調査の内容

税務調査とは、任意調査でも強制調査でも、対象の事業所に出向いて実際に帳簿などを見聞することをいいます。

実は、税務署の調査官は、実際に税務調査を行う前に「準備調査」を行い、当日にチェックするポイントなどを定めてきています。

 

準備調査には、「内偵調査」と「外観調査」の2種類があります。

 

  • 内偵調査

飲食店や小売店などに、調査官が客を装って来店すること。レジ打ちの有無・客数・客単価・従業員数などを事前にチェックし、税務調査の日に帳簿の内容と実情が合致しているかを調べるために行います。

 

  • 外観調査

外観調査は、社長の自宅や会社の事務所、所有している土地などの状況を事前に確認する調査です。

例えば、社長が自宅の修繕工事などを行なっていた場合、税務調査の時にその金額を会社の帳簿に計上して公私混同をしていないかを調べます。

 

(3)実地調査で調べられること

税務調査当日、会社の中で行う調査を実地調査といいます。

実地調査では、主に帳簿を中心にチェックが行われます。

総勘定元帳

・現金預金出納帳などの補助元帳

会計伝票、給与台帳

預金通帳

領収書、請求書などの証拠書類

各種契約書

これらの帳簿の内容が、調査官が持参している過去の申告内容と合っているかどうか照らし合わせる作業です。

 

場合によっては、帳簿調査の他に現況調査が行われることもあります。

現況調査とは、現物の資産を実際に調査すること。金庫やレジを開けて抜き打ち調査し、そこにある現金と現金出納帳の金額が合致しているかどうかなどを調べます。

 

また、調査官には質問検査権があるため、帳簿の内容や申告状況について質問を行います。

先に触れましたが、虚偽や黙秘には罰則が課せられるため、税務調査に立ち会う担当者は、これらの質問に間違いなく適切に答えなければいけません。

 

顧問税理士がいれば、社員に代わって質問に答えたり、経費の使い方等について説明したりすることもあります。

そのため、税務調査には会社の顧問税理士が立ち会うのが基本です。

なお、税務調査は「交渉」が最も重要になります。よって、依頼している税理士によって結果が変わることもあり、税務調査は信頼できるプロの税理士に依頼するようにしましょう。税法の解釈などのプレゼンテーション、税務調査の経験が重要となります。素人の方が分一人だけで対応すると、納める必要のなかった税金を負担することになるケースもあります。税務調査はプロの税理士に必ず依頼すべきです。

 

(4)事前連絡あり?税務調査の流れ

任意調査の場合、税務調査が行われる2週間ほど前までに、税務署から会社または顧問税理士に連絡が入ります。

日付も指定されますが、その日に都合が悪い場合は日付をずらすことも可能です。

 

強制調査の場合、証拠を隠滅される恐れがあるため事前連絡はありません。

とはいえ、強制調査は相当悪質なケースでない限り行われることはないため、一般的な企業は気にする必要はないでしょう。

 

調査当日は、当日10時ころ、調査官が事業所を訪れて調査が始まります。

調査官の人数は、中小企業の場合、1名か2名のことが多いです。質問への受け答えや帳簿の説明、対応のアドバイスなどをしてもらうため、税理士にも立ち会ってもらうのが安心です。

 

税務調査にかかる時間は、法人の場合、基本的には2日間で実施され、1日あたり6〜7時間となります。特に問題がなければ、それより早く終わることもあります。

規模の小さい会社で、特に問題がなければ調査は2日間で終了します。大企業や何か問題が見つかった場合は、3〜5日続けて調査が行われることも中にはあります。

 

3.≪法人を対象とした税務調査は5年に1回≫

法人を対象とする税務調査では、主に法人税・消費税に関わる財務状況がチェックされます。

 

(1)法人への税務調査の頻度

税務調査をどのくらいの間隔でするといった決まりは、特にありません。

会社の規模・業績・業種などによって、税務署側が一社ごとに調査周期を決めています。

ほぼ毎年行われたり、20年以上も行われなかったりと様々です。

一般的な中小企業では、多くても3年に1回。5年に1回ほどが平均的な頻度と言われています。

 

1回の税務調査で3年分の帳簿を調査するため、新規起業の会社は3年目から税務調査が入りやすくなります。

ただし、1年目から大幅な黒字が出るなど、税務署が注目するポイントがあると、起業まもない会社にも税務調査が入ることがあります。

 

(2)税務調査が入りやすい会社の特徴

税務調査が入りやすい会社は、「脱税の疑い」とまでは言わないまでも、脱税をしやすい、またはしている可能性が疑われる会社という見方もできます。

具体的には、以下のような会社が条件に当てはまります。

 

・現金を扱う業種

売上が急増している

売上の伸びと利益の伸びが比例していない

粗利の変動が大きい

売上の伸びに対して人件費の伸びが大きい

・支店や店舗が増えているのに売上が伸びていない

・代表者の報酬が多すぎる

・代表者が、報酬額に比べて高価すぎる買い物をしている

 

また、大きな会社ほど脱税額も大きくなるので、規模の大きい会社に優先的に税務調査が入りやすいです。

また、赤字の会社も、粉飾決算で黒字を赤字に見せている疑いがある場合、税務調査が入る場合があります。

とはいえ、税務調査が行われる絶対的な規則性はなく、3~5年に1回は税務調査が実施されると考えたほうがいいでしょう。

 

(3)税務調査に必要な準備・ポイント

税務調査が入るという連絡があったら、過去3年分の帳簿や財務に関する書類を整理し、調査官に見せられるようにします。

具体的に、準備する書類は以下のものがあります。

 

売上に関する書類

・請求書

・見積書

・受注書の控え

・総勘定元帳

・小切手の控え

・売掛帳など

 

仕入や経費に関する書類

・買掛帳

・支払い領収書

・請求書

・納品書

・発注書など

 

その他の書類

・法人税の納付書控え

・源泉所得税の納付書控え

・資産関係の契約書

・現金残高のわかる通帳

・手形帳など

 

雇用に関する書類

源泉徴収簿

扶養控除申告書

・出勤簿やタイムカード

・雇入関係書類

・退職給与受給申告書など

 

当日の調査中に、3年以上前の帳簿を見せるように求められる場合もあるため、保管義務のある書類はできるだけ整理しておきましょう。

 

また、当日の質問では、一見調査に関係のない、経営者の私生活について聞かれることもあります。

例えば、最近の買い物、旅行、乗っている車、子供の学校や習い事などについて。これは単なる世間話ではなく、暮らしぶりから脱税の疑いがないかどうか判断しようとしています。

余計なことを話すと疑いを深められてしまう可能性があるため、聞かれた以上のことは答えないのが税務調査時のポイントと言ってもいいでしょう。

 

4.≪税務調査は個人も対象になる≫

税務調査は個人が対象になることもあります。

個人の税務調査の場合、主に相続税がチェックされ、申告件数全体の25%~30%に対して調査が行われます。

 

ちなみに、調査対象はランダムに決まるわけではなく、申告書の内容から、漏れや誤りがある可能性が高い人が選ばれています。

個人の場合、法人のように帳簿付けは行なっていないため、主に預金・金融資産・不動産・保険や、相続者の収入状況などが調査の対象となります。

 

もちろん、個人事業主に対しても税務調査は行われます。

消費税も納税している課税事業者であれば、基本的には、税務調査は定期的にあるものだと考えていいでしょう。昨今では、建設業や不動産事業の業種に調査が多い傾向があります。

これは景気によって業績が上がっている事業者の方が多いこと、調査による税務署の否認統計がこれらの業種に多いことが影響していると考えられます。

 

5.≪税務調査のその後の流れとは≫

税務調査の結果は、調査が行われた約1週間〜数ヶ月後に出ます。

調査官が何も問題がなかったと判断すれば、その通知をもって税務調査は終了となります。会社側が行う手続き等は、特にありません。

 

税務調査で問題が見つかり、指摘事項がある場合は、調査結果の内容や指摘について税務署が説明を行います。

指摘事項に不服があれば、会社側は異議申し立てや訴訟を行うことができます。

 

最後に、税務調査で問題があり、税務署が修正申告を求める場合。修正申告を行うと、過去の申告の誤りを認めたことになり、税金の追納が必要になります。

修正申告を行なった後では、内容に不服があっても異議申し立てができないため、顧問税理士によく相談してから修正申告を行いましょう。

 

6.≪まとめ≫

税務調査とは、各会社が正しく申告や納税を行なっているかどうかをチェックするための調査のこと。

年間20万件、前企業の6%が調査を受けることを考えると、あなたの会社にいつ税務調査が回ってきても不思議ではありません。

繰り返しになりますが、税務調査は「交渉」が最も重要になります。よって、依頼している税理士によって結果が変わることもあり、税務調査は信頼できるプロの税理士に依頼するようにしましょう。

 

もちろん調査の有無に関わらず、脱税はいけないことですが、税務調査に常に備えて正しい帳簿付けと申告を行うようにしましょう。