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2020/05/13 合同会社(LLC)とは?設立方法やメリット・デメリットを解説

合同会社は2006年から導入された比較的新しい会社形態です。

まだ世間的な知名度は高くありませんが、実はAppleや西友といった大企業も合同会社という形態を採用しています。

 

今回は、合同会社の特徴や、合同会社を設立するメリット・デメリットをご紹介いたします。

合同会社設立の流れと、よくある疑問についても解説していきます。

 

1.≪合同会社(LLC)とは?≫

合同会社とは、会社の設立形態の一つ。

もっとも数が多い株式会社に次いで、2番目に多く設立されています。

日本で合同会社が設立できるようになったのは、2006年に新会社法が施行されて以降。

海外の「Limited Liability Company」をモデルに導入されたので、「LLC」と略される場合もあります。

 

合同会社はと株式会社のもっとも大きな違いは、「出資者=経営者」であること。

また、出資者の立場が出資額に関わらず対等なこと、役員の任期がないなどの点も株式会社と違います。

さらに、設立時の手続きにかかる費用も、株式会社より安いです。

一方、出資者が有限責任だということは、株式会社と共通しています。

 

そのため、以下のような条件で会社設立をしたいと考えている方には、合同会社が適しています。

・自由度の高い経営をしたい

・倒産時のリスクを低くしたい

・会社への貢献度と出資額にばらつきがある

・会社設立時のコストを抑えたい

 

2.≪合同会社設立のメリット・デメリット≫

合同会社のメリットとデメリットは、以下のようになります。

 

(1)メリット

合同会社のメリットは、主に以下の3つ。

 

・設立コストが安い

・設立・運営の手続きが簡単

・経営の自由度が高い

 

まず、合同会社を設立する場合、登録免許税の6万円のみで手続きが可能です。

株式会社の場合、設立に最低でも20万円以上かかりますので、差額を開業費用に回すことができます。

 

合同会社の設立・運営には、株式会社が行なう「定款の認証」「決算書の公告」といった手続きが必要ありません。

そのため、株式会社より事務的な手間がかからないのも合同会社のメリットです。

 

合同会社は出資者が経営者と同一なので、意思決定の自由度が高く、スピーディーな判断も可能です。

株式会社の場合、経営判断をする際に株主総会の承認を得るなどの手続きが必要になり、時間がかかりがちです。

 

また、株式会社は利益の分配をするとき、出資額(持ち株数)に基づいて配当の金額が決まります。

対して、合同会社は利益の分配が自由なので、出資額が少ないものの貢献度が高いメンバーがいる場合などには、合同会社の方が適しています。

 

(2)デメリット

合同会社の主なデメリットは、以下の3点です。

 

・社会的信用度が低い

・社員の意見が割れると意思決定が難しい

・上場できない

 

先にも触れたように、合同会社は2006年から導入された新しい会社の形態です。

そのため、世間一般での知名度が低く、株式会社より社会的信用が低い傾向があります。

また、経営の自由度が高い分、オーナー主体のワンマン企業というイメージを持たれてしまう可能性もあることは知っておきましょう。

 

次に、合同会社は出資額に関わらず、社員全員が同等の決定権を持ちます。

そのため、社員間で意見が割れた場合、スピーディーな運営ができないことも。

また、もし出資者が会社を離れる場合は出資金が戻されるので、資本金が減ってしまいます。

 

最後に、当然ですが合同会社は株式上場ができません。

そのため、将来的に上場企業を目指したいという場合には、合同会社は最初から選択肢ではなくなります。

 

3.≪合同会社を設立する方法≫

それでは、合同会社の設立手続きとその流れを解説していきます。

 

(1)合同会社設立の手順

合同会社を設立するときには、法務局で「設立登記」という手続きが必要です。

 

設立内容・目的の決定

合同会社を設立する時には、最初の準備として会社の基本事項を決定します。

この手順は、合同会社でも株式会社でも同じです。具体的には、以下の内容を決定しましょう。

 

・商号(会社名)

・事業目的

・本店所在地

・事業年度

・資本金

・出資者

 

株式会社の場合は、これに加えて機関設計についても定めます。

しかし、合同会社は社員(出資者)=経営者なので、取締役・監査役・取締役会といった経営機関を設置する必要がありません。

 

印鑑作成

会社設立の手続きでは、様々なシーンで印鑑が必要になります。

以下の4種類の会社の印鑑を作成しましょう。

 

・会社実印:会社の設立登記時に登録する実印で、代表社印ともいう 重要な契約書などに使う

・会社銀行印:銀行口座の開設時に届け出る実印 会社実印とは分け、リスクを分散する

・角印:注文書・請求書・稟議書などに用いる会社の認印で、社印とも呼ぶ

・住所印:会社名・会社住所・電話番号などを記載した印鑑で、ゴム製のものが多いため「ゴム印」とも呼ばれる

 

会社代表個人の印鑑も、様々な書類で必要になりますので、作成して印鑑登録しておきましょう。

ちなみに、株式会社では取締役全員の印鑑と印鑑証明が必要ですが、合同会社の場合は会社代表1人のものだけでOKです。

 

定款作成

定款とは、会社の基本ルールを記載した書類のことです。

定款には以下の内容を記載します。

 

・商号

・目的

・本店の所在地

・設立に際して出資される財産の価額またはその最低額

・発起人の氏名及び住所

・発行可能株式総数

 

株式会社の場合、この定款を公証役場に持っていって認証してもらう必要がありますが、合同会社は定款の認証手続きは必要ありません。

 

出資金払い込み

次に、会社用の口座を用意して、資本金として定めた額を振り込みましょう。

このタイミングで行うのは、次の登記手続きで必要な書類を作成するためです。

資本金の払い込みが終わったら、通帳の以下の部分をコピーしておきましょう。

 

・通帳の記帳欄

・表紙

・個人情報欄

 

登記

最後に、法務局で会社の登記申請を行います。

あとで解説する必要書類を、窓口または郵送で法務局に提出しましょう。

 

登記申請時には、登録免許税として6万円を納付します。

株式会社の場合、登録免許税は15万円なので、ここで設立費用を9万円節約できます。

 

(2)合同会社設立後の手続き

合同会社設立後には、社会保険や税金に関する手続きを行います。

これらの手続きについては、合同会社も株式会社も共通です。

合同会社設立後に必要となる書類と、その提出先は以下の通り。

 

年金事務所に提出する書類(会社設立から5日以内)

・健康保険・厚生年金保険新規適用届

・健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届

・健康保険被扶養者(異動)届

 

ハローワーク(公共職業安定所)に提出する書類(従業員を雇用した翌日から10日以内)

・雇用保険適用事業所設置届

・雇用保険被保険者資格取得届

 

労働基準監督署に提出する書類(従業員を雇用した翌日から10日以内)

・保険関係成立届

・労働保険概算保険料申告書

 

税務署に提出する書類

・法人設立届出書(会社設立から2ヶ月以内)

・給与支払事務所等(給与支払事務所として開設してから1ヶ月以内)

・青色申告の承認申請書(会社設立後3ヶ月以内、または最初の事業年度の末日まで)

 

(3)設立・登記に必要な書類一覧

合同会社を設立するには、法務局で登記申請を行います。

合同会社の登記申請に必要な書類と手数料を、一覧で掲載します。

 

・合同会社設立登記申請書

・登記用紙と同一の用紙

・定款 2部

・収入印紙 4万円分(電子定款の場合は不要)

・本店所在地及び資本金決定書

・資本金の払込証明書

・印鑑届書

・代表社員就任承諾書

・代表社員の印鑑証明書

・登録免許税 6万円

 

4.≪合同会社設立のお金に関するよくある疑問≫

最後に、合同会社設立に関して、よくある疑問を解決していきます。

 

(1)資本金は何円がいい?

2006年の新会社法施行以降、合同会社・株式会社問わず資本金は1円からでも会社設立ができます。

しかし、資本金が1円だと社会的信用度が低いなどデメリットが多いので、実際に1円で起業する人は少ないです。

 

資本金の目安は、「開業資金+半年分の運転資金」です。

具体的な金額でいうと、100~300万円くらいに設定するケースが多くなっています。

ちなみに、資本金が1,000万円以上であると、初年度から消費税の納付免除が適用されなくなるので注意しましょう。大事な論点なので、不明点は税理士に確認して進めるべきです。

 

(2)設立費用はいくらかかる?

合同会社の設立費用は、合計10万円です。

その内訳は、以下の通り。

 

・登録免許税:6万円

・定款に貼る収入印紙:4万円

 

登録免許税は一律で定められている税金なので、節約する方法はありません。

定款に貼る収入印紙に関しては、電子定款だと不要になります。

しかし、電子定款を作成するにも、専門ソフトやカードリーダーの購入などで3万円前後はかかります。

 

ちなみに、電子定款の作成は専門業者に委託することもでき、その場合の料金は5,000円程度。定款は「電子定款+外注」が、もっともお得な合同会社設立の方法です。

 

また、一度、合同会社を設立して、事業の進捗によって途中で株式会社に組織変更することも可能です。

 

5.≪まとめ≫

合同会社は株式会社より経営の自由度が高く、スピーディーな経営判断ができるのがメリット。

その他の部分でも手間やコストが削減でき、特にITなど新しいビジネスにはぴったりの起業方法です。

 

ただし、株式会社に比べて社会的信用が低いなどのマイナス面もあるので、会社の形態はメリット・デメリットをよく吟味して決めましょう。