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2019/02/19 還付申告はやらないと損!対象事例とやり方を解説

納め過ぎた税金が確定申告時に戻ってくる、還付申告。

しかし、還付申告は、該当する場合でも国や税務署から案内などが来る事はありません。自分から申告しないと還付金は戻らないので、今まで還付申告をしたことがない人は知らず知らずのうちに損をしているかもしれませんよ。

今回は、そんな還付申告のやり方や注意点、申告の期限について解説していきます。

 

1. ≪還付申告って何?≫

還付申告とは、何らかの理由で税金を納め過ぎている場合、確定申告をすることで超過分を還付金として受け取れる制度のことです。

サラリーマンなど会社から給与を受け取っている人は、事前に年間の所得税額を年収から算出し、毎月給与から天引きされる形で支払っています。これを「源泉徴収」といいます。

 

しかし、様々な理由から、源泉徴収した額より実際の所得税の額が少なくなることがあります。具体的なケースは次の項目で解説しますが、この払い過ぎた税金の返還を求めるのが還付申告です。

 

還付申告は、確定申告で実際の年収や控除を申告することで行います。

会社でも予定納税の額と実際の納税額が食い違わないよう年末調整をしますが、年末調整と確定申告は別物です。会社が把握していない控除もあるので、年末調整をされているとしても確定申告が必要なケースもあります。

 

還付申告をする必要がある人は、ご自身で自ら行わない限り税金が返ってくることはありません。国や税務署から「還付申告が必要です」という通知がきたり、自動で還付金が支払われたりすることはないのです。

しなかったからといって罰則はありませんが、払い過ぎた税金が戻る還付申告をしない理由はないですよね。以下に挙げるケースに当てはまる方は、ぜひ確定申告をして還付申告を行いましょう。

 

  1. ≪還付申告ができるのはどんなケース?≫

では、還付申告が必要なのは、どのような場合なのでしょうか。実際に還付申告が必要となるケースについて解説していきます。

 

(1)年の途中で会社を辞め、年末調整を受けていない場合

先ほども解説したように、ほとんどの会社では年末調整が行われるので、基本的に会社員やアルバイトの方など、給与収入を得ている方は確定申告をする必要はありません。

しかし、年の途中で退職した場合、年末調整を受けられず源泉徴収された金額が実際に払うべき税額より多くなってしまう場合があります。退職したその年に再就職をせず給与所得を得なかった場合には、年収は源泉徴収の算出基準となっている額より低くなりますから、税金を納め過ぎていることになります。そのため、会社がする年末調整の代わりに、自分で確定申告をして還付申告を行う必要があるのです。

ただし、退職と同じ年に再就職すれば、新しい勤め先に前の職場の源泉徴収票を提出して年末調整を受けられるので、還付申告の必要はなくなります。

 

(2)マイホームを購入・改築し、住宅ローンがある場合

一定の基準を満たしたマイホームを購入したり、耐震基準を満たすためやバリアフリー化のための改修をしたりした場合、「住宅借入金等特別控除」または「特定増改築等住宅借入金等特別控除」が適用されます。これは、購入から10年に渡ってローン残高×1%(上限40万円)の控除が認められ、大幅な節税となるので、住宅ローンを抱えている方は還付申告をしないと損です。

住宅ローン控除の申請は、購入して最初の確定申告で10年分の申請書類を貰えます。2年目以降はその書類を会社の年末調整時に提出すれば、確定申告の必要はありません。住宅ローン控除の適用が初年度の場合にのみ確定申告が必須となります。

また、災害や盗難などで住宅や資産に大きな損害を受けた場合も、還付申告をすれば一定の控除を受けることができます。

 

(3)医療費を10万円以上支払った場合

年間で多額の医療費を支払った場合も、医療費控除を受けることができ還付申告ができます。自分や配偶者、生計を一にする親族の医療費を支払った場合、実際に支払った金額−10万円の控除を受けることができます。

大きな手術や入院はしていなくても、医薬品の購入や診察費も医療費に含まれるので、年間を通すと家族全員の合計が10万円を超えるケースは多いです。

医療費控除については、平成29年から領収書の提出が不要になりました。医療費の明細書に支払った医療費の内訳を記入して提出しますが、税務署から領収書の開示を求められる場合もあるので、医療費の領収書は自宅で5年間保管しておく必要があります。

 

(4)還付申告の対象外はどんなケース?

還付申告の対象外となる所得もあります。それは、預貯金の利子や抵当証券などの利息、養老保険や損害保険の差益など、「源泉分離課税」の対象となる所得です。

源泉分離課税とは、収入額の20.315%が源泉徴収されることで課税手続きを終える制度です。課税の時点で手続きが終わっているので、事後的な還付の対象にはなりません。

超低金利が続いているので、微々たる額になる利子や利息の税額を正確に計算するのは非現実的であることから、このようなシステムになっています。

 

  1. ≪還付申告のやり方≫

ここでは、還付申告のやり方や、期限について解説していきます。

 

(1)必要な書類

還付申告には還付申告専用の書類がある訳ではなく、やり方は通常の確定申告と同様です。

会社員・パート・アルバイトなどの給与所得者は、通常「確定申告書A」を用います。確定申告書Aの記入には会社から貰った源泉徴収票が必要なので、還付申告をするときはこの2つの書類を用意しておきましょう。

 

確定申告書Aの表面(第一表)には、まず住所・氏名・マイナンバーなど基本的な個人情報を記載します。

 

他に記入が必要な項目は、以下の通りです。

  • 支払金額:1年間に支払われた給与の合計額。税金や保険が引かれる前の税込み年収
  • 基礎控除:全ての人が38万円
  • 給与所得控除後の金額:支払金額から給与所得控除額を引いた金額
  • 所得控除の額の合計額:配偶者控除や扶養控除、社会保険料控除など控除額の合計
  • 社会保険料等の金額:給与から天引きされた社会保険の額(厚生年金・健康保険・雇用保険など)
  • 生命保険料の控除額:生命保険料や個人年金保険料を支払った場合の控除額。最大12万円
  • 地震保険料の控除額:地震保険の保険料を支払った場合の控除額。最大5万円
  • 支払者の氏名又は名称:給与を支払った会社名

これらは全て源泉徴収票に記載されているはずなので、そのまま書き写しましょう。

 

次に、会社が把握していない控除を記入します。

以下の項目で該当するもの全ての欄に、支払ったり寄付をしたりした金額、ローン残高などを記入します。

  • 医療費控除
  • 寄附金控除(ふるさと納税など)
  • 住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)
  • 住宅耐震改修特別控除
  • 住宅特定改修特別税額控除
  • 認定長期優良住宅新築等特別税額控除

 

全ての控除欄に記入後、申告書右側の「税金の計算」の欄で「課税される所得金額」を計算し、記入して提出します。

 

(2)還付申告に期限はある?

還付申告は、確定申告とやり方は同じですが期限は違います。

確定申告期間は毎年2/15〜3/15頃で、期限後の提出にはペナルティが付きます。一方還付申告の期限は、税金を払い過ぎた翌年の1月1日から5年間です。

その年の確定申告の期限は終わっても還付申告の期限には間に合うので、うっかり忘れていて確定申告の期限に間に合わなかったとしても焦らず対応しましょう。

 

(3)還付申告をするときに気をつけたいこと

還付申告をするには、申告する控除の証明書・領収書が必要となります。

医療費控除のように領収書の添付が不要な控除もありますが、もし税務署から開示を指示された場合には提出しなければなりません。そのため、控除額を証明する領収書等は、還付申告の期限である5年間、自宅で大切に保管しておきましょう。

 

  1. ≪還付申告に関するよくある質問≫

最後に、還付申告に関するよくある質問に回答していきます。

 

(1)自分が還付の対象かどうか、どうしたらわかる?

還付申告は、国や税務署から対象者に通知が行くことはありません。そのため、還付金を受け取るためには、自分が対象者かどうか自分で判断して還付申告をしなければなりません。

基本的には、多額の医療費や仕事の必要経費を支払った人・住宅ローンを組んだ人・災害や犯罪の被害者となり損害を受けた人・転職や退職をした人・寄付やふるさと納税をした人が対象と覚えておくといいでしょう。

 

(2)還付申告をするデメリットはある?

還付申告は払い過ぎた税金が帰ってくる制度なので、該当する人は誰が行っても基本的に損をすることはありません。強いてデメリットを挙げるなら、申告書類の記入や税務署への提出に手間がかかることくらいです。

また、副業や贈与の収入を隠していた場合など、脱税をしている場合には確定申告がきっかけとなって追徴を受ける可能性があります。

 

(3)還付金はいつ振り込まれる?

還付申告で確定した還付金が振り込まれるのは、基本的には申告をしてから約1ヶ月後です。しかし、確定申告期間など、時期によっては税務署が多忙で処理が遅くなる場合もあります。

なお、紙の書類を税務署の窓口や郵送で提出するより、e-taxからの申請の方が早く処理される傾向がありますし、e-taxで申告をすると還付金の処理状況をリアルタイムで確認することが可能です。

 

  1. ≪まとめ≫

還付申告は、該当する人はやらないと損な制度です。多少の手間はかかりますがデメリットはありませんので、大きな出費があった方や転職・退職をした方はぜひ面倒がらずに申告しましょう。