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2020/01/08 経常利益とは?計算方法と優良企業の見分け方

損益計算書に登場する様々な項目は、企業の経営状況を判断するための大きなヒントです。

 

今回は、その中でも「経常利益」について詳しく解説していきます。

企業の本業と、本業以外の収益を合わせた経常利益は、企業の実力を表す数字です。経常利益率を求めることで、業界の中でその会社がどのような位置付けなのかもわかりますよ。

 

 

1.≪経常利益とは何か≫

経常利益とは、企業が事業全体で得た利益のことを言います。

混同しやすい言葉に「営業利益」がありますが、意味が違い、これは企業が本業で得た利益のこと。

 

会社によっては、不動産収入や株の運用など、本業以外の部分で利益が出る場合があります。

経常利益は、企業が得た本業の利益と、本業以外の利益を合わせた、全ての利益の合計額を言います。

 

2.≪経常利益と他の利益との違い≫

決算期に企業が作成する損益計算書には、「利益」とつく項目が5つあります。

この項目では、それぞれの違いと関係性を知っていきましょう。

 

「売上総利益」

売上総利益とは、商品の売り上げによって獲得した利益のことです。

 

「売上高—売上原価」という計算式で求め、例えば50円で仕入れた商品を100円で売っている場合、50円が売上総利益。

その売上総利益の一決算期分の合計が、売上総利益となります。

 

「営業利益」

先にも触れましたが、営業利益は企業が本業で獲得した利益です。

自動車会社なら自動車の売り上げ、食品会社なら食品の売り上げという風に、会社の中心となる事業の利益のことを言います。

 

「売上総利益—販売費及び一般管理費」という計算式で求めることができます。売上総利益から、人件費や家賃などの経費を差し引いたものというイメージですね。

 

経常利益と営業利益の関係を見ると、企業がリスク分散できているかどうかや、経営のどこに問題点があるかがわかります。

例えば、営業利益が赤字なのに経常利益が黒字という場合、業績が悪化しているのにその他の部分からの収入が大きいことを示します。

本業が赤字でも、それをカバーするだけの収入源やサイドビジネスがあるということで、本業には改善の余地があるものの、リスク分散はできているということになるでしょう。

 

逆に、営業利益に比べて経常利益が少ない場合、本業の業績をそれ以外の経営が足を引っ張っているということになります。

 

③「経常利益」

経常利益は今回メインで解説していくものです。

先に解説したように、会社の本業と本業以外の利益を合計したもののことを言います。計算式は「営業利益+営業外収益—営業外費用」です。

 

営業外収益としては、会社が所有している不動産の家賃収入や、本業以外のサイドビジネスの利益などが考えられます。

 

④「税引前当期純利益」

税引前当期純利益とは、法人税などを支払う前の利益のことを言います。

経常利益との違いは、特別利益・特別損失が計算に入ることです。

 

特別利益・特別損失とは、通常の経営では起こらない利益や損失のことです。例えば、株や不動産の売却益や盗難・災害による損失など、一度限りの損益のことを言います。

 

税引前当期純利益は、「経常利益+特別利益—特別損失」という計算式で求めます。

 

⑤「当期純利益」

当期純利益は、税引前当期純利益から税金を差し引いて、最終的に会社の手元に残る利益のことです。

「税引前当期純利益—法人税等」という計算式で求めます。

結局、一年で会社がどれだけ稼いだのかという結果は、当期純利益を見て判断します。

 

経常利益と純利益の関係性を見ると、企業の安定性がわかります。

例えば、経常利益が赤字なのに純利益が黒字の場合。最終的に利益は残ったものの、通常の経営は赤字で、一時しのぎの特別利益で黒字を出したということになります。

このような企業は、近い将来経営が行き詰まる可能性の高い、赤字体質の企業と言えるでしょう。

 

逆に、経常利益は黒字なのに純利益が赤字という場合は、順調な経営を行っているところに突発的な損失があったと考えられます。この場合、その年は赤字だったとしても経営状態に関してそこまで心配する必要はないでしょう。

 

3.≪経常利益の計算方法≫

それでは、経常利益の具体的な計算方法や、含まれるもの・含まれないものを解説していきます。

 

➀経常利益の計算式

経常利益は、以下の計算式で求めます。

・経常利益 = 営業利益 + 営業外収益 - 営業外費用

 

営業利益とは、総売上から経費を差し引き、本業で得た利益です。

営業外収益は本業以外から得た収益で、営業外費用はそのためにかかった経費のこと。特別な損失や売却などは含めず、通常の経営を行う中で企業が得た利益を示します。

 

➁営業利益の出し方

営業利益の算出方法は、以下の通り。

・営業利益=売上総利益—販売費及び一般管理費

 

総売上からまずは仕入れにかかった原価を引き、そこから人件費・家賃などの全ての経費を引いたものが営業利益です。

 

➂営業外利益に含まれるもの

営業外利益に含まれるものは、企業が本業以外から得ている利益で、一時的ではないものです。

 

具体例を挙げると、

・所有している不動産の家賃収入

・所有している株式の配当金

・貸付金の利息

・有価証券利息

・為替差益

・本業以外の業務による売上

などが営業外利益に含まれます。

 

本業以外で得た利益であっても、固定資産の売却益や前期損益修正益など、通常の経営では発生しないものは営業外利益ではなく特別利益になります。

 

④営業外費用に含まれるもの

営業外費用には、通常の経営をする中で本業以外にかかった費用のことを言います。

 

具体例を挙げると、

・支払利息

・手形売却損

・有価証券売却損

・サイドビジネスの経費

などが営業外費用に含まれます。

 

固定資産売却損や前期損益修正損、盗難・災害による損失など、通常の経営では発生しない損失は特別損失になり、営業外費用には含みません。

 

4.≪経常利益はなぜ重要?≫

会社の経営状況を判断する際、なぜ経常利益が重要になるのでしょうか。

経常利益を見ることで、会社のどんな部分が判断できるのかを解説していきます。

 

➀企業の実力を表す経常利益

経常利益は、会社を通常に運営している場合に得られる総利益を示しています。

経常利益以降の税引前当期純利益や当期純利益には、一度限りの損益である特別利益・特別損失も含まれるため、実際の経営状況が判断できません。

 

また、営業利益だけでも会社本来の実力を判断することはできず、特に多角経営に乗り出している企業などは過小評価になりがちです。

会社の実際の実力や経営状況を見るには、経常利益がもっとも参考になるのです。

 

➁経常利益率を見れば優良企業が分かる!

経営が安定している優良企業を判断する目安として、経常利益率があります。

経常利益率は企業の売上高に対する経常利益のパーセンテージです。「経常利益÷売上高×100」という計算式で求めることができます。

 

経常利益率は、普通の企業で4%ほど、10%以上なら優良企業と言われています。

経常利益率が高い企業は、それだけ利益を生み出せる固定資産や収益事業をたくさん持っているということで、万が一本業が傾いても倒産するリスクが低いです。

 

ただし、経常利益率の目安は業界によって大きく異なり、上記の数字で一概に判断することはできません。

例えば、石油・ガス・鉱物業界は経常利益率が22.49%、銀行・信託業は14.74%など、一般の基準よりも経常利益率が高い業界もあります。

 

逆に、建設業は-204.01%など、全体の基準よりもかなり低くなっています。

企業研究や経営分析をする場合は、1社の数字だけではなく、業界の基準との比較を行うのも大切です。

 

5.≪まとめ≫

経常利益とは、会社の本業と本業以外の利益を合わせたもののこと。経常利益が大きい会社は経営が安定していて、倒産しにくい優良企業と言えます。

今回ご紹介した基準を参考に、企業研究や自社の経営分析を行ってみましょう。