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2019/12/25 決算書の読み方・目的を解説

決算書は、会社の財務状況が一目でわかるようにまとめた書類です。

決算期に1年分のまとめとして作成し、株主や関係会社への報告や、法人税を算出するための確定申告に用います。

 

今回は、決算書とは何なのかという基礎知識や、活用方法をご紹介。決算書を作成するための、具体的な作業スケジュールも解説します。

 

1.≪会社の家計簿?決算書とは

決算書は、会社の一定期間の経営成績や財務状況をまとめた書類です。

決算書に含まれる書類には、以下のようなものがあります。

・貸借対照表

・損益計算書

・株主資本等変動計算書

・キャッシュフロー計算書など

 

決算書は会社ごとに定めた年に1度の決算日から2ヶ月以内に作成し、これらを元に確定申告を行います。

税法改正の施行が4月1日になることが多いため、大多数の会社では3月に決算を行い、決算書もこの時期に作ります。

 

決算書は確定申告だけではなく、株主や取引先に対する業績報告や、金融機関から融資を受ける際の与信管理にも用いられる重要な書類です。

 

(1)決算書と財務諸表の違い

決算書とよく似た言葉として「財務諸表」があります。

2つの言葉が指すものはほぼ同じで、単純な言い換えもできますが、決算書の中でも有価証券報告書を提出する会社(上場企業など)が作成するものを財務諸表と呼びます。

 

ちなみに、それ以外の会社が作成する決算書は「計算書類」です。

同じ決算書でも、財務諸表と計算書類では含まれる書類の種類が異なります。

 

財務諸表

・賃借対照表

・損益計算書

・株主資本変動計画書

・製造原価報告書

・キャッシュフロー計画書

・附属明細表

 

計算書類

・賃借対照表

・損益計算書

・株主資本変動計画書

・個別注記表

 

2.≪決算書の読み方!財務三表はここをチェック≫

決算書を見ると、企業の経営状況を確認することができます。

決算書類の中でも代表的な

・損益計算書

・賃借対照表

・キャッシュフロー計画書

の3種類について、読み方を解説していきます。

 

(1)会社のもうけが一目瞭然「損益計算書」

損益計算書の構成は、左側に科目・右側に金額という形でシンプルな表です。

1事業年度で会社が使ったお金と儲けたお金を全てまとめ、どれだけ損失・利益があったかをまとめています。

 

まず、上の3つの項目「売上高」「売上原価」「販売費および一般管理費」で、会社の本業の経営成績がわかります。

「営業利益=売上高−売上原価−販売費および一般管理費」という計算で、会社の本業が赤字か黒字か、またその金額がどれだけかを表しています。

 

次の「営業外収益」「営業外費用」で、会社が本業以外に使ったお金と儲けたお金がわかります。

ここに含まれるのは家賃収入や支払利息など、本業以外で発生する金額の中でも恒常的なものです。「経常利益=営業外収益−営業外費用」という計算式になります。

 

最後に「特別利益」と「特別損失」は、会社の本業以外で、かつ突発的に発生したお金の動きです。資産の売買や、災害損失、盗難損失などが含まれます。

そして、全ての収益から全ての損失と費用を引いたものが「税引前当期利益」。

そこから支払いが発生する、法人税などの税金を引いたものが「当期利益」という見方になります。

 

(2)会社の財産チェック「貸借対照表」

賃借対照表は別名「バランスシート」とも呼ばれます。

表の左右でバランスをとって、同じ金額になるようにすることが名前の由来です。

 

賃借対照表に記載する項目は大きく「資産」「負債」「純資産」の3つのカテゴリに分かれていて、表の左側に資産、右側に負債と純資産が載っています。

 

資産とは、預金・売掛金・商品在庫・不動産など会社が持っている財産のこと。負債は借入金・買掛金・社債など、会社が負っている借金です。純資産は資本金・利益余剰金など、自己資本のことを言います。

 

計算式で表すと「資産=負債+純資産」となり、その会社にどれだけの財産と負債があるか、割合はどのようになっているかがわかります。

 

(3)会社の家計簿「キャッシュフロー計算書」

キャッシュフロー計算書とは、会社の現金が1事業年度でどのように動いたかを示す書類。項目ごとに、期首と期末の状況を比べてどのような収支になったかを記載します。

 

厳密に決まったフォーマットがあるわけではありませんが、大項目は「営業キャッシュフロー」「投資キャッシュフロー」「財務キャッシュフロー」の3つに分けることが多いです。

 

営業キャッシュフローは商品販売やサービス提供など、会社の本業で得たキャッシュ量を表します。

投資キャッシュフローは事業の維持に必要となる資金です。固定資産の取得や売却などが当てはまります。「営業キャッシュフロー+投資キャッシュフロー」を「フリーキャッシュフロー」と呼びます。

財務キャッシュフローでは、会社の資金が不足したときに行なった資金調達の方法や、返済状況がわかります。

 

3.≪決算書の活用方法

決算書には、先にも触れたように3つの役割があります。

 

・税金の確定申告

・株主・関係会社に対する成果報告

・与信管理

 

しかし、この他にも決算書を活用して企業の健康状態を測る、「財務分析」という活用方法があります。

経営分析は決算書に記載されている数字を比較して、企業の「収益性」「安全性」「成長性」を分析するものです。

 

会社の収益性は、「売上総利益」「営業利益」「経常利益」「税引前当期純利益」「当期純利益」をそれぞれ売上高で割り、売上高利益率を求めることでわかります。

前年度よりこれらの値が大きくなっていると、1事業年度で会社の収益性が向上したと言えます。

 

安全性は会社の資産と負債を比較し、「流動比率(流動資産÷流動負債)」や「当座比率(当座資産÷流動負債)」を調べることで分析できます。

これらの数値は%で表し、高ければ高いほど安全な経営ができているということです。

 

成長性は売上高・総資産の規模などを、同社の前期や同業界の市場平均値と比較して確かめます。

「売上高成長率」や「経常利益成長率」を分析することで、会社の成長スピードや業界での位置付けがわかります。

 

4.≪良い決算書は毎日の入力作業から

決算書類は決算期に集中して作るものではありません。事業年度中、毎日のお金の出入りや使い道を記帳していき、その積み重ねが決算書になるのです。

間違いがない決算書類をスムーズに作成するためには、日々の帳簿付けが鍵になります。

 

そして、その帳簿をまとめて決算書にするのが、決算期の作業です。

例として、3月決算の企業で決算書を作成する場合の理想的なスケジュールと、それぞれの作業にかかる日数を見ていきましょう。

 

4月(1ヶ月):記帳

・通帳のコピーを取る

・データ入力の際に必要な情報を収集

・領収書・請求書を整理

 

5月上旬(10日):決算整理事項の確認

・決算整理仕訳を作成

・会計ソフトに仕訳を入力

・残高試算表を作成

・総勘定元帳を作成

 

5月中旬(10日):決算書の作成

・損益計算書・貸借対照表を作成

・個別注記表を作成

・勘定科目内訳書を作成

 

5月下旬(10日):申告書の作成

・法人税の申告書を作成

・地方税(事業税・都道府県税・市町村民税)の申告書を作成

 

5月末(10日):申告書の作成・税金納付

・法人税・消費税を税務署に申告

・地方税(事業税・都道府県民税)を都道府県税事務所に申告

・市町村民税を各市町村に申告

・金融機関で税金を納付

 

5月末(1日):書類保存

・決算書・申告書を決算報告書として保管

・保管義務のある書類を、定められた期間保存

 

5.≪決算書を提出する方法

作成した決算書は、株主・金融機関・税務署になどに提出します。

持参して手渡しが望ましいですが、提出先が多い場合には郵送も可能です。

 

決算書を郵送で提出する場合は、案内状・送付状を添えて信書として郵送します。ゆうパックやゆうメールは、信書を送ることができないためNGです。

 

6.≪まとめ≫

決算書は、毎年決算期に作成する重要書類。会社の1年間の利益や損失、財務状況をまとめて記載します。

主に株主や関係各社への成果報告・税金の申告・信用審査などに利用しますが、記載内容を元に会社の経営状況を診断することもできます。会社が何を重要視した決算書を作るのか?ここが分かっていると、数字の記載箇所・表示科目も変わってくることがあります。

 

経理関係者にとっては年に一度の大仕事となる決算書作成には、スケジュールをしっかり組んで計画的に取り組みましょう。

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2019/12/18 税効果会計をわかりやすく解説

税効果会計はなかなか理解が難しく、簿記の勉強でも躓く人が多い箇所です。

詳しい計算方法などは法改正で変わっていきますが、大まかな目的やメリットがわかれば税効果会計が理解しやすくなります。

 

今回は、複雑な概念である税効果会計の改正についてわかりやすく解説していきます。2018年の改正で、変更されたポイントについてもご紹介していきます。

 

 

1.≪税効果会計とは?目的と概要≫

税効果会計とは、会計上の利益額と税務上の利益額に差異がある場合、それを調整するために行う作業です。

 

企業が支払う法人税などは、法人税法で定められた計算方法で算出した利益額に対して課税されます。しかし、企業が会計業務で算出する利益の計算方法は、法人税法が定めるものとは異なるため、企業の実際の業績は税務上の利益に反映されないことがあるのです。

そのため、過剰または過少に算出された法人税等と、実際に支払うべき法人税等の金額の差を縮めるために税効果会計を行います。

 

ちなみに、2018年の改正以降、税効果会計の計算は簿記2級の試験に出題される範囲となりました。

 

2.≪税効果会計適用の手順とメリット≫

まずは、税効果会計を適用するための手順と、税効果会計を行うメリットを解説します。

 

(1)税効果会計の適用手順

税効果会計はざっくり言うと、「会計上と税法上の利益の差異を算出」→「差異金額に法定実効税率をかける」→「調整額を算出し、法人税等の金額に足し引きする」という手順で行います。

ちなみに、税効果会計で差異と認められるのは、将来的に解消が見込まれる「一時差異」のみです。

 

1.会計上の利益と税法上の利益の一時差異を算出

2.「差異金額×法定実効税率」で、繰延税金資産・繰延税金負債を算出

3.算出された金額を、「法人税等調整額」として損益計算書に計上

4.法人税等調整額を、税法上算出された法人税等に加算・減算して納付

 

一時差異とは、会計上と税法上で認識が異なる「貸倒引当金繰入超過額」「減価償却費」「退職給付引当金」「賞与引当金」「繰越欠損金」などのことです。

将来的に解消されるものの、認識時期が異なることで生じる差異を、税効果会計で調節する目的があります。

 

また、計算上で使用する「法定実効税率」は、以下の計算式で求めます。

法定実効税率

【法人税率×(1+地方法人税率+法人住民税率)+(法人事業税率+法人事業税標準税率×地方法人特別税率)】÷(1+事業税率+法人事業税標準税率×地方法人特別税率))

 

(2)税効果会計適用のメリット

税効果会計を適用するメリットは、企業会計上の損益と納付する税金額の関係がわかりやすくなることです。

税効果会計を導入することで、法人税等が課税される純利益がより会社の財政状態や経営成績の実態に近くなり、納付する税額も実態に即したものになります。

 

例えば、会計上は減価償却費に算入しているものの、税法上は上限金額を超えるため、損金不算入となっている経費がある場合などに税効果会計を導入するメリットがあります。

純利益の金額がより経営の実態に即した形になるため、利益に対して重すぎる税負担を避けることができるのです。

 

ただし、先にも触れたように、税効果会計で調整できるのは将来的に解消される一時差異のみ。税効果会計を適用することで結果的に節税になるということはありません。

 

3.≪「税効果会計に係る会計基準」の主な改正ポイント≫

2018年2月に、税効果会計に係る会計基準の一部改正がありました。

改正前とは異なる税効果会計の扱いについて、ポイントを見ていきましょう。

 

(1)子会社の株式資産についての将来加算一時差異の取扱い

改正以前は、子会社株式等に係る将来加算一時差異は、一律で繰延税金負債を計上するというルールがありました。

しかし、改正後は個別財務諸表での子会社株式等に係る将来加算一時差異の扱いが以下のように変わっています。

 

・親会社または投資会社が、その投資の売却等を当該会社自身で決めることができ、かつ、予測可能な将来の期間に売却等を行う意思がない:繰延税金負債を計上しない

・それ以外の場合:繰延税金負債を計上する

 

(2)中繰延税金資産の回収可能性の判定基準

税効果会計では、会社を5つのカテゴリに分けて繰延税金資産の回収可能性を判断します。

 

分類1:繰延税金資産の全額について回収可能性がある

・過去(3年)及び当期のすべての事業年度において、期末における将来減算一時差異を十分に上回る課税所得が生じている。

・当期末において、近い将来に経営環境に著しい変化が見込まれない。

 

分類2:一時差異等のスケジューリングの結果、繰延税金資産を見積る場合、当該繰延税金資産は回収可能性がある

・過去(3年)及び当期のすべての事業年度において、臨時的な原因により生じたものを除いた課税所得が、期末における将来減算一時差異を下回るものの、安定的に生じている。

・当期末において、近い将来に経営環境に著しい変化が見込まれない。

・過去(3年)及び当期のいずれの事業年度においても重要な税務上の欠損金が生じていない。

 

分類3:将来の合理的な見積可能期間(おおむね5年)以内の一時差異等加減算前課税所得の見積額に基づいて、当該見積可能期間の一時差異等のスケジューリングの結果、繰延税金資産を見積る場合、当該繰延税金資産は回収可能性がある

・過去(3年)において、重要な税務上の欠損金の繰越期限切れとなった事実がある。

・当期末において、重要な税務上の欠損金の繰越期限切れが見込まれる。

 

分類4:将来の合理的な見積可能期間(おおむね5年)以内の課税所得の見積額に基づいて、当該見積可能期間の一時差異等のスケジューリングの結果、計上された繰延税金資産に ついては回収可能性がある

5年を超える見積可能期間においてスケジューリングされた一時差異等に係る繰延税金資産が回収可能であることを合理的に説明できる場合、当該繰延税金資産は回収可能性があるものとする

・過去(3年)及び当期において、臨時的な原因により生じたものを除いた課税所得が大きく増減している

・過去(3年)及び当期のいずれかの事業年度においても重要な税務上の欠損金が生じていない

 

上記に該当していても、

 (A)将来において5年超にわたり課税所得が安定的に生じることを合理的に説明できるときは分類2に該当しているものとして扱う。

(B)将来においておおむね3年から5年程度は課税所得が生じることを合理的に説明できるときは分類3に該当しているものとして扱う

 

分類5:繰延税金資産の回収可能性はない

・過去(3年)及び当期のすべてで、重要な税務上の欠損金が生じている

・翌期においても重要な税務上の欠損金が生じることが見込まれている

 

2018年の改正では、分類2・3・4の基準や取り扱いについて変更がありました。

現在採用されているのは上記の基準なので、繰延税金資産の扱いにはこちらを用います。

 

(3)繰延税金資産および繰延税金負債の表示科目

改正前の税法では、繰延税金資産と繰延税金負債は、それに関わる資産や負債の内容に合わせて表示科目を選択する必要がありました。

2018年の改正以後は、繰延税金資産と繰延税金負債は以下のような表示科目で扱うことになっています。

 

繰延税金資産:投資その他の資産

繰延税金負債:固定負債

 

4.≪税効果会計の問題点≫

税効果会計を適用すると、実際の収益に基づいた税納付ができる反面、急激な経営状況の悪化に対応できません。

一時は一定の収益力があり、繰延税金資産を計上していた企業が、急激に業績を落として収益を上げられなくなると、将来法人税等を減算する予定が立たなくなってしまうのです。

 

先に多く納付した法人税等を取り戻す機会がなくなり、多額の繰延税金資産が毀損する事があり得ます。過去には、2003年にりそな銀行の将来の収益性が疑問視され、大きな社会問題になったこともありました。

 

5.≪まとめ≫

税効果会計は会計上と税務上の利益の差異を調整することが目的の作業です。

法人税等の課税所得が実際の経営利益と近くなり、実態に即した適正な納税ができるというメリットがあります。

 

頻繁に改正が行われている分野なので、計算方法や法定実効税率については適宜財務省のホームページなどで確認しながら対応しましょう。

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2019/12/04 税務調査とは?調査の流れや必要な準備を解説

税務調査は、税務署が各会社の申告・納税状況が正しいかどうかチェックする調査のことです。

毎年約20万件の調査が行われ、中小企業は平均で5年に1回程度の頻度で税務調査を受けます。

今回は、税務調査とはどういった内容なのかや、その流れについて解説します。

税務調査に備えて、きちんと準備をしておけるようにしましょう。

また、税務調査は「交渉」が最も重要になります。よって、依頼している税理士によって結果が変わることもあり、税務調査は信頼できるプロの税理士に依頼するようにしましょう。

 

 

1.≪税務調査とは?≫

税務調査とは、法人・個人事業主・個人などが、正しく納税を行なっているかどうか調査すること。

税務に関する帳簿や書類を確認し、申告通りの内容になっているかどうかを調べます。

実施される税務調査の数は、年間約20万件。毎年、全法人の6%程度が税務調査を受けることになります。

 

2.≪税務調査で実際に行われること≫

それでは、実際の税務調査ではどのようなことが行われるのかを見ていきましょう。

 

(1)調査方式は「任意」と「強制」の2種類

税務調査には、任意調査と強制調査の2種類があります。

 

  • 任意調査

脱税の疑いなどがない場合に行われる税務調査。任意調査の場合は事前に連絡が入り、日付を決めて調査が行われます。税務の実情が申告通りなら、特に問題ありません。

ただし、税務調査の場で調査官から質問を受け、それに虚偽の答えをしたり黙秘をしたりすると、罰則が課せられる場合があります。

 

  • 強制調査

脱税の疑いがある場合、強制調査が行われます。強制調査を行うのは、税務署ではなく「マルサ」とも呼ばれる国税局査察部です。「脱税の隠蔽工作が悪質なこと」「脱税額が1億円を超えること」が強制調査の条件となっています。

裁判所の令状を持って、事前連絡はなく直接現場に踏み込み、帳簿などの証拠を差し押さえます。

 

(2)事前に行われる準備調査の内容

税務調査とは、任意調査でも強制調査でも、対象の事業所に出向いて実際に帳簿などを見聞することをいいます。

実は、税務署の調査官は、実際に税務調査を行う前に「準備調査」を行い、当日にチェックするポイントなどを定めてきています。

 

準備調査には、「内偵調査」と「外観調査」の2種類があります。

 

  • 内偵調査

飲食店や小売店などに、調査官が客を装って来店すること。レジ打ちの有無・客数・客単価・従業員数などを事前にチェックし、税務調査の日に帳簿の内容と実情が合致しているかを調べるために行います。

 

  • 外観調査

外観調査は、社長の自宅や会社の事務所、所有している土地などの状況を事前に確認する調査です。

例えば、社長が自宅の修繕工事などを行なっていた場合、税務調査の時にその金額を会社の帳簿に計上して公私混同をしていないかを調べます。

 

(3)実地調査で調べられること

税務調査当日、会社の中で行う調査を実地調査といいます。

実地調査では、主に帳簿を中心にチェックが行われます。

総勘定元帳

・現金預金出納帳などの補助元帳

会計伝票、給与台帳

預金通帳

領収書、請求書などの証拠書類

各種契約書

これらの帳簿の内容が、調査官が持参している過去の申告内容と合っているかどうか照らし合わせる作業です。

 

場合によっては、帳簿調査の他に現況調査が行われることもあります。

現況調査とは、現物の資産を実際に調査すること。金庫やレジを開けて抜き打ち調査し、そこにある現金と現金出納帳の金額が合致しているかどうかなどを調べます。

 

また、調査官には質問検査権があるため、帳簿の内容や申告状況について質問を行います。

先に触れましたが、虚偽や黙秘には罰則が課せられるため、税務調査に立ち会う担当者は、これらの質問に間違いなく適切に答えなければいけません。

 

顧問税理士がいれば、社員に代わって質問に答えたり、経費の使い方等について説明したりすることもあります。

そのため、税務調査には会社の顧問税理士が立ち会うのが基本です。

なお、税務調査は「交渉」が最も重要になります。よって、依頼している税理士によって結果が変わることもあり、税務調査は信頼できるプロの税理士に依頼するようにしましょう。税法の解釈などのプレゼンテーション、税務調査の経験が重要となります。素人の方が分一人だけで対応すると、納める必要のなかった税金を負担することになるケースもあります。税務調査はプロの税理士に必ず依頼すべきです。

 

(4)事前連絡あり?税務調査の流れ

任意調査の場合、税務調査が行われる2週間ほど前までに、税務署から会社または顧問税理士に連絡が入ります。

日付も指定されますが、その日に都合が悪い場合は日付をずらすことも可能です。

 

強制調査の場合、証拠を隠滅される恐れがあるため事前連絡はありません。

とはいえ、強制調査は相当悪質なケースでない限り行われることはないため、一般的な企業は気にする必要はないでしょう。

 

調査当日は、当日10時ころ、調査官が事業所を訪れて調査が始まります。

調査官の人数は、中小企業の場合、1名か2名のことが多いです。質問への受け答えや帳簿の説明、対応のアドバイスなどをしてもらうため、税理士にも立ち会ってもらうのが安心です。

 

税務調査にかかる時間は、法人の場合、基本的には2日間で実施され、1日あたり6〜7時間となります。特に問題がなければ、それより早く終わることもあります。

規模の小さい会社で、特に問題がなければ調査は2日間で終了します。大企業や何か問題が見つかった場合は、3〜5日続けて調査が行われることも中にはあります。

 

3.≪法人を対象とした税務調査は5年に1回≫

法人を対象とする税務調査では、主に法人税・消費税に関わる財務状況がチェックされます。

 

(1)法人への税務調査の頻度

税務調査をどのくらいの間隔でするといった決まりは、特にありません。

会社の規模・業績・業種などによって、税務署側が一社ごとに調査周期を決めています。

ほぼ毎年行われたり、20年以上も行われなかったりと様々です。

一般的な中小企業では、多くても3年に1回。5年に1回ほどが平均的な頻度と言われています。

 

1回の税務調査で3年分の帳簿を調査するため、新規起業の会社は3年目から税務調査が入りやすくなります。

ただし、1年目から大幅な黒字が出るなど、税務署が注目するポイントがあると、起業まもない会社にも税務調査が入ることがあります。

 

(2)税務調査が入りやすい会社の特徴

税務調査が入りやすい会社は、「脱税の疑い」とまでは言わないまでも、脱税をしやすい、またはしている可能性が疑われる会社という見方もできます。

具体的には、以下のような会社が条件に当てはまります。

 

・現金を扱う業種

売上が急増している

売上の伸びと利益の伸びが比例していない

粗利の変動が大きい

売上の伸びに対して人件費の伸びが大きい

・支店や店舗が増えているのに売上が伸びていない

・代表者の報酬が多すぎる

・代表者が、報酬額に比べて高価すぎる買い物をしている

 

また、大きな会社ほど脱税額も大きくなるので、規模の大きい会社に優先的に税務調査が入りやすいです。

また、赤字の会社も、粉飾決算で黒字を赤字に見せている疑いがある場合、税務調査が入る場合があります。

とはいえ、税務調査が行われる絶対的な規則性はなく、3~5年に1回は税務調査が実施されると考えたほうがいいでしょう。

 

(3)税務調査に必要な準備・ポイント

税務調査が入るという連絡があったら、過去3年分の帳簿や財務に関する書類を整理し、調査官に見せられるようにします。

具体的に、準備する書類は以下のものがあります。

 

売上に関する書類

・請求書

・見積書

・受注書の控え

・総勘定元帳

・小切手の控え

・売掛帳など

 

仕入や経費に関する書類

・買掛帳

・支払い領収書

・請求書

・納品書

・発注書など

 

その他の書類

・法人税の納付書控え

・源泉所得税の納付書控え

・資産関係の契約書

・現金残高のわかる通帳

・手形帳など

 

雇用に関する書類

源泉徴収簿

扶養控除申告書

・出勤簿やタイムカード

・雇入関係書類

・退職給与受給申告書など

 

当日の調査中に、3年以上前の帳簿を見せるように求められる場合もあるため、保管義務のある書類はできるだけ整理しておきましょう。

 

また、当日の質問では、一見調査に関係のない、経営者の私生活について聞かれることもあります。

例えば、最近の買い物、旅行、乗っている車、子供の学校や習い事などについて。これは単なる世間話ではなく、暮らしぶりから脱税の疑いがないかどうか判断しようとしています。

余計なことを話すと疑いを深められてしまう可能性があるため、聞かれた以上のことは答えないのが税務調査時のポイントと言ってもいいでしょう。

 

4.≪税務調査は個人も対象になる≫

税務調査は個人が対象になることもあります。

個人の税務調査の場合、主に相続税がチェックされ、申告件数全体の25%~30%に対して調査が行われます。

 

ちなみに、調査対象はランダムに決まるわけではなく、申告書の内容から、漏れや誤りがある可能性が高い人が選ばれています。

個人の場合、法人のように帳簿付けは行なっていないため、主に預金・金融資産・不動産・保険や、相続者の収入状況などが調査の対象となります。

 

もちろん、個人事業主に対しても税務調査は行われます。

消費税も納税している課税事業者であれば、基本的には、税務調査は定期的にあるものだと考えていいでしょう。昨今では、建設業や不動産事業の業種に調査が多い傾向があります。

これは景気によって業績が上がっている事業者の方が多いこと、調査による税務署の否認統計がこれらの業種に多いことが影響していると考えられます。

 

5.≪税務調査のその後の流れとは≫

税務調査の結果は、調査が行われた約1週間〜数ヶ月後に出ます。

調査官が何も問題がなかったと判断すれば、その通知をもって税務調査は終了となります。会社側が行う手続き等は、特にありません。

 

税務調査で問題が見つかり、指摘事項がある場合は、調査結果の内容や指摘について税務署が説明を行います。

指摘事項に不服があれば、会社側は異議申し立てや訴訟を行うことができます。

 

最後に、税務調査で問題があり、税務署が修正申告を求める場合。修正申告を行うと、過去の申告の誤りを認めたことになり、税金の追納が必要になります。

修正申告を行なった後では、内容に不服があっても異議申し立てができないため、顧問税理士によく相談してから修正申告を行いましょう。

 

6.≪まとめ≫

税務調査とは、各会社が正しく申告や納税を行なっているかどうかをチェックするための調査のこと。

年間20万件、前企業の6%が調査を受けることを考えると、あなたの会社にいつ税務調査が回ってきても不思議ではありません。

繰り返しになりますが、税務調査は「交渉」が最も重要になります。よって、依頼している税理士によって結果が変わることもあり、税務調査は信頼できるプロの税理士に依頼するようにしましょう。

 

もちろん調査の有無に関わらず、脱税はいけないことですが、税務調査に常に備えて正しい帳簿付けと申告を行うようにしましょう。

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2017/10/27 東京・大阪の経理代行|風俗業の経理④「ガールズバーボーイズバーの税務調査で指摘されやすいポイント」

経理の求人・人材は派遣より安くて高品質の東京・大阪経理代行へ!

こんにちは、代表で税理士の古殿哲士です。

 

ガールズバーやボーイズバーなど、

現金商売のお店にはどうしても税務署の目が向きやすいのが事実です。

 

今回はガールズバーやボーイズバーが税務調査で指摘されやすいポイントについて解説していきます。

経理代行・記帳代行は東京・大阪経理代行

 

【税務調査はなぜ来るのか?】

税務調査が来る理由は様々ですが、

端的に言えば「税金を正しく納めていない可能性がある」と税務署が判断したからです。

 

急に利益が増えていたり、逆に赤字が一気に膨らんでいたり、連絡がつかない等、

税務署はいろいろな可能性に基づいて税務調査を行っています。

 

裏を返せば、税務調査が来たらすぐに逮捕されるということでもありません

もし税務調査が来ても、やましいことがなければきちんと税務署員の指示に従いましょう。

 

【税務調査で指摘されやすいポイント】

では、実際の税務調査ではどのような部分を指摘されるのかを解説していきます。

 

・売上が少なすぎる

お店の利益とは<売上―費用>で計算できます。

つまり、売上が少ないということは利益が少ないということであり、

利益が少ないと支払うべき税金の額も少なくなります。

 

このため、売上が少ないと実際の売上よりも

少なく見せかけているのではないかと指摘されやすくなっています。

 

仮に意図的に少なく見せかけていた場合には脱税行為に当たりますので、

絶対に行ってはなりません。

 

実際に税務調査が入った場合、店の金庫にある現金や、通帳、帳簿だけでなく、

売上伝票やメニュー表等細かなところまで確認されることがあります。

 

特筆すべきは、おしぼりの数にまでチェックが入るところです。

これはガールズバーやボーイズバー、キャバクラ等ナイト業態のお店ならではの理由で、

<おしぼりの数=おおよその客数>と考えられるため、

使用済みのおしぼりの数に対して客数や売上が少な過ぎると疑いの目が強くなります。

 

・人件費が高すぎる

人件費(費用)が高いということも、上で示した通り

利益が少ないということに直結します。

 

さらに、人件費は比較的簡単に水増しして見せかけることができてしまうため、

指摘されやすくなっています。

 

実際に税務調査が入った場合、

タイムカードだけでなく、従業員の履歴書等も確認されることがあります。

経理代行・記帳代行は東京・大阪経理代行

 

最近ではガールズバーやボーイズバーのようなナイト業態ではないものの、

近い業態となっているメイド喫茶やコンセプトカフェも

税務調査の対象となりやすいようです。

 

この他にも税務調査で指摘されやすいポイントは沢山あります。

弊社では経験豊富な税理士が税務調査についてアドバイスを行っております。

 

突然の税務調査にも対応できるノウハウがありますので、

税務調査でお困りの方は東京・大阪経理代行へお気軽にお問い合わせください。

親切・丁寧に対応させていただきます。

 

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